皆さん、炭を御存じですか。
昔は炭で暖をとり、お湯を沸かしたものです。電気とガスの時代に
なって炭を使う事はなくなりました。
私の住む川西地域は炭の産地として有名でした。里山では、炭を作
る窯があちこちにあり、地元の人が山から木を切り出して炭を作っ
ていました。私は、今もその光景が懐かしく思い出されます。
川西の炭は「菊炭」と呼ばれ、火力が強く、火もちが良いので高級
炭として、料理店や茶道で利用されています。川西の炭はクヌギの
木を使って作られ、その切り口が菊の花のように見えるので「菊炭」
と呼ばれています。
今や、この川西で炭を作る人は川西黒川の一人だけのようで、この
2月から炭作りが始まっています。貴重品として、全国の料亭や茶
道の家元等へ出荷されています。炭で作った料理は格別の味がして
美味しいですね。
ユネスコの無形文化遺産になった和食もこの日本独自の炭文化から
生まれています。
この炭文化を今後も後世に継承していきたいですね。
2014.2.17. 里山 歩樹