みなさん、台場クヌギをご存じですか。
川西・黒川にある大きなクヌギの事です。黒川は日本を代表する里
山として有名です。その里山の風景の一つととして台場クヌギがあ
ります。
台場クヌギは、クヌギの幹を1メートルぐらいで切って、そこに新
しい木を育てて、その樹が大きくなれば、上の樹をまた切る、これ
を繰り返していくと独特の台のような太い幹が出来ます。これを台
場と言います。
この台場の上に新しいクヌギが成長して、独特の姿になります。何
十年も繰り返していくと台場は年月を重ねた太く大きい古木のよう
になります。
台場の上のクヌギは菊炭で有名な炭になります。黒川の周辺ではこ
のような台場クヌギが今も沢山あります。特に妙見山に登るケーブ
ルの沿線では台場クヌギの姿を多く見ることが出来ます。
この度、日本森林学会が黒川の台場クヌギ林を「林業遺産」に選定
しました。室町時代から有名な池田炭・一庫炭の生産地として、今
も趣を残しているのが選定理由です。兵庫県下では唯一の認定、全
国で10番目です。日本一の里山に、又一つ勲章が増えました。
家族で良く遊びに行って見慣れた風景が新たな林業遺産に選ばれた
のは嬉しいですね。また、家族でハイキングに黒川に出かけたいで
すね。黒川に行くと時間がさかのぼって、タイムスリップに入った
ような気分になります。昔ののどかな田舎の風景が今も残っており
癒されますね。台場クヌギはその風景の一部です。
私達の子供の時は、台場クヌギは樹液がよくでて、カブトムシや、
クワガタムシの集まるところでした。夏休みには、この台場クヌギ
を探して昆虫取りに行ったものです。懐かしい思い出ですね。
家族揃っての里山歩き、きっと、忘れられない思い出になりますよ。
2014.6.20. 里山 歩樹