関西国際空港が開港20周年を迎えました。
みなさんは関空に行かれたことがありますか。私は関空には特別の
感慨があります。
私が関空に初めて行ったのは、阪神淡路大震災の時でした。当時は
電車や道路が普通で、やむなくポートアイランドの関空と神戸を結
ぶ船「ジェットホイル」で長い時間を通勤しました。
当時、神戸では、水や電気、ガスのライフラインが止まり、食事に
も苦労していました。そんな中、ジェットホイルで関空のターミナ
ルビルに着くと、全くの別世界でビックリしました。大災害など無
かったようで、レストランや店舗では買い物客が楽しく食事をした
り、ショッピングを楽しんでいます。これから海外に旅行に行く旅
行客がカラフルな服を着て嬉しそうにしています。
すぐそばの神戸や兵庫地域で、多数の被害者が出て未曾有の大災害
が発生していることなど、全く知らないような光景に私は大きいな
ショックを受けました。あまりの明暗に言葉もありませんでした。
大災害と言う非日常と何にもない日常が併存していることが、理解
できませんでした。
私は、防寒具を着て、リュックサックに水と弁当を入れて疲れた表
情をして船で神戸に通勤、その横で大きなトランクを持った旅行客
が楽しそうに話している。此のコントラストが今も鮮明に思い出さ
れます。これが、私が関空に初めて行った時の体験です。
苦い記憶です。
20年前の出来事とは思えません。
2014.9.5.里山 歩樹