今日の神戸新聞の随想で前神戸市長の矢田さんが寄稿されています。
私が日頃考えているのと同じことが書いてあり、うん、うん、とう
なずきながら読みました。タイトルは「六甲山を守る」。六甲山は、
神戸港が開港した1968年ごろははげ山でした。家の薪や酒造り
の燃料として山の樹木は伐採されつくしていました。そのために大
雨が降ると山から鉄砲水が市街地に流れ込み水害が絶えなかったよ
うです。
居留地に住む外国人からの要請で生田川の流れを東に変えるととも
に布引のダムを建設しましたが、山の保水力を高めるためには山に
樹木が必要だという事で六甲山の植林事業が始まりました。100
年以上の先人たちの営々とした努力の結果、現在の緑豊かな六甲山
の姿があります。
神戸の街が世界でも有数の景観を有する美しい街と言われるのは自
然豊かな六甲山が街の背後にあるからです。矢田さんは六甲山の大
切さを一番、理解されていたので、市長在職の時に六甲山全山の下
水道を整備しようとされました。
神戸の街は六甲山なしでは考えられません。神戸市民が六甲山から
うけている恵み、恩恵は計りしれません。神戸の生活、文化、産業、
そして神戸市民の心に六甲山の存在が深くしみ込んでいます。
矢田さんは「六甲山は神戸の宝だ」と何度も強調して、随想で「六
甲山を守る」事の大切さを訴えておられます。矢田さんとは仕事を
一緒にしてその人柄に深い敬意を持っていましたので、今日の神戸
新聞の随想には全く同感です。
私もいいましょう。
「六甲山は神戸だけでなく、関西、日本の宝だ。
これからも皆で守って行きましょう。」
2014.10.2. 里山 歩樹