ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【神戸通信】―神戸の都心の街づくりについて―その7

これまで六回にわたって神戸の都心の街づくりについて私の考えを

述べてきましたがかねてから考えていて言い忘れた事がありました。

 

これからの神戸の都心のあり方を議論する際にぜひ検討してもらい

たいと思っている事があります。三宮のフラワーロードを海側に降

りていくと神戸税関の立派な建物が目に入ります。船の形をした大

きな歴史的建築物です。明治の開港時に当時の大蔵省が国の威信を

かけて建築した建物です。神戸にある多くの歴史的な建物の中でも

最高かつ最大の建物でしょう。20年前のあの大震災でもびくとも

しませんでした。

 

外観が石で造られており、風格が感じられる堂々たる建物です。私

も何度か行きましたが立派な中庭もありその素晴らしさに感動しま

した。さすがに明治政府が国の威信をかけて建設したと言われるだ

けの事はあります。神戸に残された最大の歴史的建造物で神戸の貴

重な財産です。

 

今も神戸税関の事務所として利用されています。中には神戸税関の

歩みを紹介する展示室があり一般の人も入る事が来ますが、大きな

建物も割に人は少なくて閑散としています。建物も最上階は船の操

舵室のように周囲が見渡せる立派なホールがあります。私は行くた

びにその立派さに感心すると同時にこんなに素晴らしい建築物を

単に事務所に使うにはもったいないなといつも思っていました。

 

「みなと・神戸」を象徴するこの歴史的建築物を市民や観光客が利

用できる文化施設や集客・交流施設として活用する事が出来れば、

神戸を代表する拠点・中核施設になると思います。観光の目玉施設

にもなると思います。現在は国の所有物・財産ですが、これを神戸

市が買い取って市民や観光客が利用する文化・交流施設に活用して

はどうでしょうか。立派な建物ですので高級ホテルや商業施設とし

ても活用できます。

 

今はまだ神戸税関の事務所として利用されていますが、現場の通関

業務はポートアイランド六甲アイランドの港湾用地で行われてお

ります。それぞれに大きな施設が整備されています。個の立派な歴

史的建造物の中で事務所を置く必要はないと思います。単なる事務

所に使うのはもったいないです。折角の素晴らしい神戸の財産を最

大限に活用する事を考えて欲しいですね。

 

神戸税関を文化・集客交流施設として再利用するとともに、あわせ

て税関の南側にある埠頭地域の倉庫群も人が集まる施設として再活

用しその周辺一帯を市民が利用できるウォーターフロントとして整

備してはどうでしょうか。都心の新しい市民の憩いの場、観光の中

核スポットになるでしょう。

 

そして、ウォーターフロント―神戸税関―フラワーロード―三ノ宮

駅―新神戸駅を都心の南北の中央軸として街路樹や花の廻廊として

整備してはどうでしょうか。神戸の都心の中心軸が整備されると都

心は見違えるように魅力的なエリアになると思います。

 

神戸の都心の将来像を考える際に歴史的建造物して価値のある神戸

税関の有効活用を考えてはどうでしょうか。

 

これからの神戸の文化・観光などの情報発信拠点として中核的施設

になると思います。

 

2015.4.27. 里山 歩樹