ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【日常通信】―鯉のぼりの思い出

もうすぐ、端午の節句ですね。

 

男の子のお祝いの日です。昔は、男の子がいる家は必ず大きな鯉の

ぼりを家の敷地に飾ったものです。私の家も男の子が三人もいたの

で、家の傍の畑の中に高いポールを立てて立派なお大きな鯉のぼり

を飾ってくれました。屋根より高い鯉のぼりでした。初夏の風に吹

かれて青い空を元気よく泳ぐ姿は勇壮でした。家で飼っていた犬の

「シロ」が青い空を悠々と泳ぐ鯉を見てさかんに吠えていました。

本物の鯉と思っていたのでしょうね。

 

田舎では、男の子がいる家はどの家でも鯉のぼりを飾っています。

私は我が家の鯉のぼりと見比べて、我が家の鯉のぼりが一番大きく

て立派なのが自慢でした。本当に大きかったですね。畑の中にポー

ルを立てていますので特に大きな鯉のぼりを飾ってくれたようです

ね。今ではこんな大きな鯉のぼりを飾る事は出来ません。そんなに

広い敷地は確保できません。電線にひっかかったり、隣の家の屋根

にひっかかったりして大変です。

 

田舎ではあちこちにある茅葺の農家の敷地に鯉のぼりが飾られて、

鯉のぼりが元気よく泳ぐ風景が見られました。本当にのどかな景色

です。どの家も子供の健康と幸せを願って鯉のぼりを飾っています。

見ているだけで楽しいです。幸せな気分になりました。屋根より高

く泳ぐ鯉のぼりの向こうには新緑に萌える里山が、初夏の太陽の日

差しを受けて輝いています。新緑の里山を背にして悠々と泳ぐ鯉の

ぼり。爽やかな風が吹き抜けていく田舎ののどかな風景を思い出し

ますね。

 

今日の新聞を見ると、神戸の観光スポットの神戸ポートタワーの上

に鯉のぼりを飾った写真が出ていました。ポートタワーは100メー

トル以上あるので強い風に吹かれて鯉のぼりが元気に泳いでいます。

近年、各地で地域おこしのイベントとして川などにたくさんの鯉の

ぼりを泳がせているところがありますが、ポートタワーのような高

いところに飾っている例は少ないと思います。六甲山を背にして

悠々と泳ぐ鯉のぼりの姿は勇壮でしょうね。皆さんも一度見に行き

ませんか。

 

端午の節句で思い出すのは、柏餅とちまきです。山から採ってきた

柏の若葉で包まれた餅は葉っぱの香がほのかにして美味しかったで

す。ササの葉でくるんだ「ちまき」も砂糖につけて食べました。亡

き母や祖母が端午の節句には必ず作ってくれました。ちまきを食べ

ながら元気に泳ぐ鯉のぼりを見て楽しんだ思い出が蘇ってきます。

 

ゆったりと初夏の時間が流れる幸せな瞬間でした。今も子供の頃の

懐かしい故郷の風景が思い出されます。皆さんはちまきを食べた事

がありますか。笹の葉の香がする素朴な団子です。今のようなケー

キやチョコレートは普段は買う事ができませんので、ちまきや柏餅

がご馳走でした、美味しかったですね。

 

また、子供の頃に母や祖母が作ってくれた「ちまき」を食べたいで

すね。

 

昔の故郷での端午の節句の懐かしい思い出です。

 

2015.5.4. 里山 歩樹