ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【神戸通信】―六甲山について

初夏のさわやかな季節になりました。

 

ハイキングや山歩きには絶好の季節です。私も神戸に住んでいた時

はよく六甲山に出掛けました。新緑の森の中を歩く森林浴は本当に

気持ちがよいですね。六甲山は結構高い山ですので山頂に行くと少

し寒いぐらいです。爽やかな風に吹かれながらのんびりと森の中を

歩くだけで気分がリフレッシュします。ブナやナラ、ヒノキ、杉な

どの樹木の香が漂ってきて何となく癒される感じがします。

 

樹木の香は神経を癒す効果があると聞きました。少し冷たい空気が

マイナスイオン一杯で、空気が美味しく感じられます。深呼吸をす

ると体の隅々まで浸透して体が中から洗われるような気分になりま

す。新緑の若葉が青い空の下でキラキラと輝いています。樹木の合

間から木漏れ日が射してきて若葉を照らして美しいですね。

 

森の中からは様々な野鳥の囀りが聞こえてきます。キツツキが樹を

突いている音も聞こえてきます。時間が静かにゆったりと流れて行

きます。街中とは別世界です。街からわずか一時間程度のところに

このような大自然があるのは、おそらく神戸だけでしょうね。

 

六甲山は子供でも登れる山です。家族揃ってハイキングを楽しむこ

とが出来ます。六甲の山は明治の開港時、港町・神戸に住んでいた

外国人が避暑地として開発した山です。日本で最初のゴルフ場が今

もあります。以前は企業の保養所や山の家が数多く建っていました。

夏は避暑地、冬はスキー場として親しまれてきました。

 

有名な六甲オリエンタルホテルは映画のロケによく使われています。

チャペルもあって態々六甲の山の中で結婚式を挙げる人もいます。

周辺には六甲山牧場、森林植物園、展望台などがあり、ゆっくり楽

しむことが出来ます。足に自信のある人は麓から歩いて登るのが一

番いいですね。ハイキング用のコースが整備されていますので登山

の経験のない人でも大丈夫です。

 

ただし、油断はしないようにしてください。間違った道に入ると遭

難します。最低限の準備はしていってください。以前はよく遭難者

がでました。六甲の山をよく知っている人と行くのが無難ですね。

 

頂上の岩から眺めた眺望は絶景しか言いようがありません、新緑の

山の下に神戸の街が見えます。大阪湾、淡路島、天気が良い日は四

国や紀伊半島まで一望できます。その眺望は圧巻です。思わず、頂

上の岩の上に立って「ヤッホー!」と叫びたくなります。下りは有

馬の方に降りて、有馬温泉で温泉に入ってから帰る人が多いです。

 

有馬温泉は大公秀吉が愛した温泉として知られています。神戸市が

運営する「金の湯」「銀の湯」の二つの浴場があります。山登りで

疲れた体を温泉に浸かって汗を流すと癒されて疲れも吹っ飛びます。

 

注意が必要なのは、登山用の靴を履いて、長そでのシャツとパンツ

を着用してください。この季節は様々な虫が発生する時期ですので

刺されると皮膚が真っ赤にはれて痒くて大変です。紫外線も強いの

で肌をなるべく出さないようにした方がようです。それから、イノ

シシには気をつけてください。六甲のイノシシは人を恐れません。

食べ物を狙ってきますので気をつけて下さい。

 

バスで山頂まで行くことが出来ますが私はケーブルカーを利用する

のが好きでした。バスで行くと急カーブをクネクネと曲がっていく

ので車酔いがします。私は、六甲山に登るたびにいつもスイスのア

ルプスの山岳鉄道のような鉄道で街中から六甲の山頂まで行けたら

よいのにと思っていました。スイスでは車椅子の人も高齢者も山岳

鉄道に乗ってアルプスを楽しみに来ると聞いた事があります。

 

六甲山もオシャレな鉄道に乗って、街中から手軽に綺麗な景色を楽

しみながら頂上まで登る事ができれば、六甲が神戸市民にもっと身

近な存在となって市民の憩いの場となって賑わうと思います。また、

オシャレな山岳鉄道が観光の対象となって、鉄道ファンの人が世界

からやって来るでしょう。

 

六甲山は海とともに神戸の財産ですが、私は神戸市民の人はあまり

六甲山を利用していないように思います。あまりに身近過ぎてその

大切さや素晴らしさに気がついていないように感じています。行政

も街づくりの中心を海の海上都市の建設に置いてきました。六甲山

の活用にはあまりと投資をしてきませんでした。

 

私は六甲の素晴らしい自然環境の中で国際会議が開催できるような

環境を是非整備してもらいたいとかねてから考えていました。

神戸の街の活性化のために、神戸の貴重な資源である六甲山の有効

活用について改めて議論してはどうでしょうか。

 

2015.5.10. 里山 歩樹