ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【日常通信】―ツバメ

昨日は台風で大雨が降りました。

 

季節外れの大雨でビックリしましたね。まだ5月ですよね。梅雨も

来ないのに台風がいきなり来ました。5月の台風は記憶にありませ

ん。昨日はリハビリの日でした。朝のうちはまだ雨が降っていませ

んので田圃に散歩に出掛けました。

 

今にも雨が降りそうな黒い雲です。湿った風が吹いています。田圃

にはまだ水は入っていませんでした。田圃では蛙の鳴き声が騒がし

く聞こえました。蛙も雨が降る事を感じて喜んでいるようです。田

圃をじっと眺めていると、ツバメが田圃すれすれに忙しく飛んでい

る姿が目に入りました。

 

ツバメの姿を見ていると、飛んでいるというより空中を滑っている

ように見えます、急カーブで曲がったり、自由自在に空中をスイス

イと飛び回ったりしています。その綺麗な見事な飛び方には感心し

ます。ツバメは飛行の天才ですね。田圃の畔にやってきて何かを採

っているようです。餌の虫か、巣作りの泥を運んでいるのでしょう。

 

ツバメを見ていると、子供の頃に我が家にツバメの巣があった事を

思い出しました。子供の頃は、毎年、我が家にツバメがやってきて

巣作りをしていました。祖母は、ツバメは幸せな家庭にやってくる

と言って、ツバメが毎年やってきて巣作りをしてくれることを喜ん

でいました。田舎の家は土間があり普段は開けっ放しですのでツバ

メも安心して雛を育てる事ができます。

 

ツバメの糞が土間に落ちて来て大変でしたが、祖母は文句も言わず

に段ボール箱を下に置いて毎日掃除をしていました。卵から雛がか

えるとその鳴き声が賑やかでした。家の中が明るくなったように感

じました。時々、私が間違って玄関のガラス戸を閉めてしまうと、

バラス戸を「バタバタ!」と叩く音がします。ツバメが戸を叩いて

いる音です。私が戸を慌てて開けるとツバメは喜んで「スー」と入っ

てきて雛に餌をやります。

 

田舎の家はどの部屋も開けっ放しですので座敷や居間にも自由に入

ることが出来ますが、なぜかツバメは土間で巣作りをして部屋の中

には入ろうとしません。遠慮しているのでしょうか。ひながどんど

ん育っていく姿を見るのが毎日の楽しみでした。成長が早くていつ

の間にか成長して、ある日突然巣立っていきます。

 

しばらくは親ツバメと子ツバメが家の前の電線に止まって我が家を

眺めている姿が見えますが、ある日突然に飛び去って行きます。急

に家の中が寂しくなりました。祖母も「また、来年をおいでよ」と

いって家の中の巣を眺めていました。ツバメは子供のころは毎年や

って来ました。

 

祖母は「去年巣立ったツバメが忘れずに帰って来てくれた」と喜ん

でいましたが、私はツバメが遠い離れた国からツバメがどうして生

まれた家を探して帰ってくるのが不思議でなりませんでした。方向

音痴の私には不思議でなりません。凄い能力ですね。ツバメは近く

の商店街のアーケードにもよく巣作りをしていたのを思い出します。

日本の夏の風物詩ですね。

 

ツバメも昨日の季節外れの台風には驚いたでしょうね。どこに避難

したのでしょうか。近年は季節の移ろいをゆっくりと楽しむことが

出来なくなりました。

 

自然が険しくなって、日本の穏やかな四季が失われていくように感

じられてなりません。

皆さんはどのように思われますか。

 

2015.5.13. 里山 歩樹