ひょうご☆ふるさと~風だより。

グルメもファッションも山も海も豊かな兵庫・神戸の魅力を、里山から毎日発信します。ようこそ神戸へ!

神戸の産業振興と経済活性化に40年以上尽くした経験を活かし、
里山歩樹が兵庫の里山から元気に発信します。
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【神戸通信】―神戸の都心の街づくりーその10

私は仕事で日本の主要都市やヨーロッパの都市を訪れた事がありま

すが、その都市の第一印象は何といっても訪れた都市の駅に初めて

降りた時に感じた印象が強烈残っています。

 

その意味では都市のイメージアップには駅舎と周辺の景観が重要な

要素となります。近年大阪駅が大改造されて大阪の駅が綺麗になり

ました。だいぶ前のことですが、数年ぶりに東京の川崎市にいった

時に駅が整備されて綺麗になっているのに驚いたことがあります。

それによって川崎市の古い工業都市としてのイメージが変わりまし

た。

 

翻って神戸の現状はどうでしょうか。神戸の都心の玄関口の三宮と

元町の駅は初めて神戸を訪れた観光客が「これがあこがれ神戸の街

か」と感激するでしょうか。いやむしろ逆ではないですか。三宮駅

や元町駅に初めて降りた人は、その狭くて雑然とした駅舎にビック

リされるのではないでしょうか。どこが改札口かもわかりにくい構

造になっていて迷う人が多いと思います。

 

何よりも日本を代表する大都市・神戸の都心のターミナル駅にして

は狭すぎます。プラットホームが狭くてラッシュ時には人が溢れて

危険な状態です。時々、車椅子の方を見かけますが、線路に落ちそ

うで心配になります。これもすべては山と海に挟まれた細長いとこ

ろにJR、阪急、阪神の三本の列車が平行して走っていて、狭い地

域に駅を三つ建設するところからきています。

 

敷地の制約があるので駅を大幅に拡張するのには限界があると思い

ますが、この度、阪急とJRが駅ビルの建て替え構想を発表したの

を機会にJR、阪急、阪神の三つの三宮駅を総合的に再整備すべき

だと考えます。

 

今の構造は迷路のようになっていて観光客には大変不便です。JR、

阪急、阪神を乗り継ぐにも改札口がそれぞれ離れたところにあり分

かりにくい構造になっています。再整備するときは総合改札口を設

けてJR、阪急、阪神のどの列車でも同じ改札口で行けるようにす

べきです。

 

勿論、新しい総合駅は高齢者や障害者にも利用がし易いユニバーサ

ルデザインの駅でなければなりません。神戸らしいスマートでお洒

落な駅を是非建築してほしいですね。神戸に初めて来た観光客が駅

をおりた時に「これが憧れの神戸か、さすがは神戸の街だ」と感じ

るような駅を作ってもらいたいものです。

 

難しいのは、鉄道会社は民間の会社ですので、行政だけでは何も出

来ません。民間企業の理解と協力が不可欠となります。行政として

は駅周辺の都心の街づくりのグランドデザインを描いて鉄道会社に

粘り強く協力を求めていってほしいですね。三宮駅と元町駅のあり

方次第で神戸の街のイメージが格段に良くなると思います。

 

 

それに加えて、三宮駅については特に交通センタービルの前の地域

の再開発も急がれます。三宮駅を降りて交通センタービルをでると

目の前に見えるのが、派手なネオンのゲームセンターとパチンコセ

ンターです。神戸を訪れた観光客は初めて見た神戸の街の景色にガッ

カリするでしょうね。

 

私はゲームやパチンコがどうのこうのと言っているのではありませ

ん。私も若い頃はよく行きましたからね。重要なことは大都市・神

戸、ファッション都市神戸の都心の表玄関の一等地にはそれにふさ

わしい景観の建築物や施設を整備する必要があると言う事です。例

えば神戸の街や観光の総合案内所等が必要です。これも民家の企業

の理解と協力が必要となります。いずれにしても街づくりは行政だ

けでは出来ません。

 

行政は阪神淡路大震災後20年を踏まえて、これから20年、50

年先のネキストステージの神戸の街づくりと神戸の経済活性化ビジョ

ンを提示して、民間とともに一致協力して息長く取り組んでいく事

が求められます。

 

これからの10年が神戸の街にとって重要な時期だと思います。

 

2015.5.22. 里山 歩樹