ひょうご☆ふるさと~風だより。

グルメもファッションも山も海も豊かな兵庫・神戸の魅力を、里山から毎日発信します。ようこそ神戸へ!

神戸の産業振興と経済活性化に40年以上尽くした経験を活かし、
里山歩樹が兵庫の里山から元気に発信します。
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【神戸通信】―神戸の観光振興について

神戸の経済の活性化のためには観光の振興に力を入れる必要がある

と考えます。

 

神戸はこれまで経済の発展のために、ファッション都市づくり、コ

ンベンション都市の建設、先端医療産業都市などの先進的な取り組

みを官民一体となって進めてきましたが、これからの方向として国

際的な観光都市を目指して官民の総力を挙げて取り組んでいくべき

だと考えます。

 

21世紀は、グローバル化が進展して、地球規模での大人口交流の

時代である。新しい大航海時代でもある。観光こそが21世紀の成

長産業だと思う。このところ円安を背景に日本への観光客が急増し

ている。特に中国からの観光客がものすごい勢いで増えている。今

後、中国だけでなく、アジアや途上国の経済発展に伴って日本への

観光客は増え続けるであろう。

 

神戸ではこれまでも観光振興に力を入れてきた。その結果、年間の

観光客の入れ込み客は3000万を超えるようになっている。しか

し、その多くは国内の観光客で、ほとんどが日帰り客だ。神戸港

外国の大型客船が入港しても、ほとんどの観光客がバスで京都や奈

良、大阪にでかけてしまい、神戸には数時間滞在するのが実態だ。

 

神戸のホテルにも近年、外人観光客が増えているが、多くの人は夜

に神戸のホテルに泊まりに来て朝になると他都市に観光に出かけて

しまうようだ。京都や大阪のホテルが取れないので神戸に泊まりに

来るようだ。もったいない話だ。神戸の観光地と言えば北野の異人

館街あるが、これらは、外国人にとっては観光資源にならない。

 

以前、ある神戸のホテルの経営者が「神戸は24時間都市だ」と言っ

て嘆いていたことを思い出す。初めは意味が分からなかったが、神

戸は一日滞在すれば十分で行くところが少ないと言う意味だった。

 

神戸のこれからの課題は神戸で2、3日、ゆっくりと楽しめる観光

施設や資源、コースを整備する事である。その為には神戸が持って

いる観光資源をもう一度見直して、外人観光客を対象にした再整備

や再開発を行う必要がある。

 

一番のポイントは六甲山と海の最大活用だ。神戸の最大の魅力は緑

豊かな六甲山と広く青い海だ。京都にも奈良、大阪にもない最大の

観光資源だ。神戸の最大の魅力である自然豊かな山と海で外国の観

光客が楽しめる環境の整備を進めていくことだ。

 

たとえば海については須磨の海岸をフランスのニースのような国際

的なリゾート海水浴場として整備していく。さらにヨットや様々な

マリンスポーツの拠点として整備する。神戸港をクルージングの拠

点港として整備して、瀬戸内を中心としたクルージングコースを開

発していく。

 

六甲山では、スイスのアルプスのような森の中のリゾート地として

整備していく。スイスのオシャレな山岳鉄道のような乗り物で山頂

まで上れるようにする。スキー場や牧場もゴルフ場も外国観光客向

けに再整備する。外国の観光客向けに上質で安価なホテルを整備す

る。六甲山からの夜景は世界に通じる景色だ。有馬の温泉も外人向

けに整備する。有馬の温泉は外人観光客にも喜ばれるであろう。

 

観光客の楽しみは景観や風景だけではない。ショッピング、飲食も

重要だ。特に神戸牛は今や世界的なブランドになっている。しかし、

神戸に行って、神戸牛を食べたいと思ってもどこに行けばよいかわ

からない。本場の神戸牛を安心して食べる事が出来るオシャレな場

所を整備する事が求められる。勿論、灘の酒を楽しめる場所も必要

だ。

 

買い物については神戸の優れた商品と店の情報を提供する。外国人

観光客が安心してショッピングを楽しむことが出来る店を公的機関

が推薦する制度を設ける。一方で大切なことは、神戸の綺麗な景観

をさらに高め、外国の観光客が神戸の街を安心して歩いて楽しめる

よう、外国表示のサインの整備や市民の優しいホスピタリティも重

要だ。神戸には京都、奈良、大阪にない、優れた観光資源が沢山あ

る。

 

これらを外国人の観光客にうまくアピールし、情報発信をしていけ

ば国際観光都市として神戸は発展していくことが出来ると考える。

 

これからの神戸の官民一体となった「国際都市・神戸」構想の推進

を期待したい。

 

2015.6.26. 里山 歩樹