ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【兵庫通信】―今日は半夏生、タコを食べましょう

今日は暦では「半夏生」と言うようです。

 

娘が教えてくれました。一年で最も昼が長い日の「夏至」から11

日目の7月2日頃から五日間を言うらしいです。昔から、夏至から

半夏生に入るまでの間に田植えを終えるのが良いとされてきました。

夏至の日の天気を見て、作物の実りを占ったり、田圃の神様のお祭

りをしたようです。

 

関西では、半夏生の日にタコを食べるのが習慣になっています。こ

れは、タコに含まれているタンパク質やタウリン亜鉛が疲労回復

や夏バテ防止に良いからです。また、タコの足のように、稲の根が

地面にしっかりと根付き、沢山の穂をつけるようにとの願いも込め

られているようです。

 

ところで、タコと言えば、明石ダコが有名です。明石では商工会議

所や漁業組合、商店街などの関係団体で「明石半夏生タコ祭り実行

委員会」を組織して半夏生の日に明石ダコを食べる運動を展開して

います。面白いですね。明石ダコの特徴は足が太くて短いこと。明

石ダコは立って歩く事が出来ると言われています。これは早い潮流

に負けないで泳ぎ、隠れて海底を移動するからだと言われています。

 

明石の「魚の棚商店街」では店頭からタコが脱走をする光景がよく

見られるようです。私も以前、魚の棚商店街に何度か行ったことが

あります。その日に海から採ってきた新鮮な魚が店頭に並んでいま

す。まだ、ぴちぴち動いている新鮮な魚、鯛や蛸、ヒラメや、アナ

ゴ、アジなどが店頭に並んでいて活気がありました。遠くから新鮮

な魚を買いに来た人もいました。鮮度の良さと安さにはびっくりし

た記憶があります。

 

ともかく安くて新鮮です。この賑やかな商店街の中をタコが立って

逃げていく姿を想像すると思わず笑ってしまいます。明石ダコが美

味しい理由は、明石海峡周辺の海底の地形は起伏に富んでいて、岩

場や砂場等、タコが隠れたり、産卵する場所に適しているからだと

言われています。そして、明石海峡の早い潮流がタコを鍛えて身の

引き締まった筋肉質のタコを育てます。

 

皆さん、明石海峡の早い潮流を見たことがありますか。川のように

激しく速い潮流には驚きますよ。その早い潮流に負けない明石ダコ

は強いはずです。さらに、明石のタコは他産地のタコと食べている

物が違います。明石のタコは、エビやカニ、貝類など良質な餌に恵

まれて育っています。明石ダコは、いわば、贅沢な餌を毎日食べて

いる上流階級のタコです。

 

激しい潮流と高級な餌の恩恵を受けた「明石ダコ」は、噛めば噛む

ほど甘味と旨みが増してきて独特の食感を味わうことが出来ます。

絶品のあじです。母はタコが好きで、夏にはタコときゅうりを酢で

揉んでよく食卓に出してくれました。

 

土生姜をかけて、よく冷やしたタコときゅうりの酢の物最高の味で

した。暑くて食欲がない時でも甘酸っぱいキュウリ揉みはいくらで

も食べることが出来ました。食べると体に元気が出てくるように感

じました。懐かしいお袋の味です。

 

皆さん、今日は「半夏生」の日です。兵庫の名物「明石ダコ」を食

べて、これからの暑い夏を乗り切りましょう。明石ダコのように元

気に歩いて夏を楽しみましょう。明石の「魚の棚商店街」。見るだ

けでも楽しいですよ。

 

運が良ければ、タコが立って商店街を歩いている姿を見る事が出来

ますよ。

想像するだけで楽しくなりますね。

 

2015.7.2. 里山 歩樹