ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【日常通信】―夏休みの蝉採りの思い出

今日は曇りです。空を見上げると灰色の雲が垂れ込めています。

 

湿度が高く感じます。気温は高くないですが蒸し暑く感じます。ま

だ雨が降り足らないのでしょうか。梅雨明けも近いはずですが、ま

た、雨が降りそうです。今年も、夏休みが始まりました。お隣の家

には早速、夏休みで子供さんが帰ってこられたようです。「ただい

ま!」という元気な子供の声が聞こえてきます。お隣さんもしばら

くは賑やかになるでしょう。

 

今日、家内が玄関に出たら、セミが死んでいたようです。可哀想に

一昨日の台風の時に羽化して、上手く飛ぶことが出来なかったよう

です。夏休みになると、私は、毎日のように子供達を連れて近くの

公園や雑木林にセミを採りに行った事が思いだされます。カンカン

照りの暑い中を麦わら帽子を被って出かけました。網と虫篭をもっ

て、水筒を肩からかけて出かけました。

 

セミは公園の桜の樹によく止まっています。桜の樹の枝を見上げる

と、セミが一列に並んでとまっています。桜の木はセミだらけです。

枝にはセミの抜け殻が沢山あります。ここ二、三日の内に一斉に羽

化したようです。公園の中はセミ時雨です。セミの大合唱です。

 

セミはいくらでも採れました。虫篭の中にはいろいろなセミが一杯

でした。セミは虫篭の中でも元気に鳴いています。セミを採るとき

にはよく、セミにおしっこをかけられました。セミは逃げるときに

おしっこをかけて逃げます。楽しい思い出です。

 

私は日中の一番暑い時に子供達を連れてセミ採りに出かけたので、

母からは「もう少し夕方になってから出かけた方が涼しいよ」と言

われましたが、私と子どもは言い出したら聞きません。暑いのは全

く気になりません。むしろ、カンカン照りの中を出かけるのが楽し

かったように思います。頭の中はセミを採ることで一杯です。暑い

中、汗をダラダラ流しながら、セミを追いかけて、時間が過ぎるの

も忘れて遊びました。

 

セミは、7年間も土の中で暮らして、土から出て羽化して、わずか

7日間で生命を終えます。セミは、羽化して7日の間に命を燃焼し

尽くします。セミがあんなに激しく鳴くのは短い7日間の命を惜し

んでいるからでしょうか。セミはその一生のほとんどを土の中で過

ごします。セミにとっては土の中にいる姿が本当のセミの姿かもし

れませんね。

 

私達が見る桜の樹に止まって鳴いている姿はセミにとってはわずか

7日間の仮の姿なのかも知れません。セミは、今でも、公園や雑木

林、我が家の庭の土の下で暑い夏や寒い冬に耐えて生きているので

しょう。そして、7年後に土から出て来て、短い命を燃やすのでしょ

う。

 

そのように考えるとセミが鳴く姿を見ると愛おしく感じますね。夏

休みのせみ採りは子供にとっては自然と触れ合う楽しいきっかけで

した。私が、子供の頃は、網なんかなかったので、竹竿の先に笹で

輪を作って、その輪に、蜘蛛の巣を巻き付けてその蜘蛛の巣にセミ

をくっつけて採りました。よく採れました。したがって、セミ採り

の前にはまず、蜘蛛の巣を探しに行きました。

 

子供の頃は何処に行けば蜘蛛の巣があるか知っていました。黄色い

模様がある大きな蜘蛛の糸は粘着力が強くて、大きなセミでもよく

採れました。虫篭もないのでダンボールの箱に入れていました。何

もない時代でしたが、工夫してセミ採りを楽しみました。

 

よく、高い木に登ってセミを採ろうとして落ちそうになったことが

ありました。随分危ない事をしましたが、そのような経験をして育っ

ていったように思います。そのような遊びの中で、自然の怖さと

素晴らしさを覚えていきました。

 

夏休みは子供が自然に触れ合い、学ぶ大切な時期でした。子供の頃

のあの暑い、暑い夏休みが懐かしく思い出されます。クーラーも扇

風機も何もない夏休みが懐かしく感じます。セミ採りに行って帰る

と家の五右衛門風呂の水風呂に入って汗を流しました。熱くなった

体には水風呂は気持ちがよかったですね。最高でした。疲れも吹っ

飛びました。

 

これも夏休みの楽しい思い出です。

 

セミ採りは楽しかったなー!

 

2015.7.19. 里山 歩樹