今日は久しぶりに晴れました。
日差しが部屋の中に入ってきます。空を見ると、まだ、灰色の雲が
浮かんでいます。とても晴天とは言えませんが、冬の季節はこのよ
うな日が続きます。どんよりとした天気が冬の特徴です。気温が急
に下がってきました。昨夜は冷えました。夜中に目が覚めて、部屋
の温度計を見ると１１度でした。今年最低の気温です。昨日より３
度も低くなっていました。
このところ日々寒さが厳しく成ってきます。水道の水をさわるとヒ
ヤッとして冷たく感じます。朝起きて神戸新聞を読むと、兵庫県の
最高峰「氷の山」で初冠雪が観測されたと報じていました。六甲山
では氷が張ったようです。今年も冬の季節になりました。雪や氷の
話を聞くと冬が来たと実感します。私の苦手な冬がとうとうやって
きました。つらい季節がまた、やってきました。
「雪が降り 氷張る 冬の朝 歩樹」
今日は、あまりに寒いので朝からストーブをつけっ放しにしていま
す。一度ストーブを入れるとやめられませんね。ストーブの傍に座っ
ていると気持がよくなって眠たくなってきました。亀吉も気持ちよ
さそうにしています。自宅は兵庫県の山間にあるので、そのうちに
雪が降ってきます。雪が降ると家の中にいても底冷えがして震えあ
がります。足元からシンシンと冷えてきます。
私の子供の頃はよく雪が降りました。野山が深い雪で埋まりました。
周囲は白い銀世界でした。子供の時は雪の上を歩くのが楽しかった
思い出があります。前日から天気が悪い日は夜になると雪が降り、
雪が積もることが予想できました。雪が降る夜が家の中にいてもシ
ンシンと冷え込んできて底冷えがしました。そんな夜は炬燵がある
布団の中で丸くなって寝ていました。トイレで廊下に出ると寒くて
震えました。
当時は石油ストーブのような便利なものはありませんでした。ある
のは堀こたつと火鉢だけでした。今考えるとよく我慢が出来たと思
います。冬はほとんど毎日、氷点下の温度でした。水道の水が氷っ
て出ませんでした。水道管がよく破裂しました。バケツに入れた水
は氷になっていました。
朝目覚めて外を眺めるといつもより明るく感じました。雨戸をあけ
ると明るい光がはいってきます。外を見ると一面の銀世界です。昨
夜は大雪になったようです。白い雪が太陽の光を受けてキラキラと
光っています。美しい銀世界に思わず見とれてしまいます。寒い事
も忘れていました。
雪が積もった日は陽の反射で明るく、空気が澄んでいます。少し、
温かく感じました。空気が澄んで、景色が綺麗に見えました。遠く
の山が積雪しているのがよく見えました。家々の屋根にも雪が積もっ
ています。近くの畑も雪で何も見えません。庭の植木にも雪が綿の
ように積もって重たそうです。私は嬉しくなって急いで外に出まし
た。
道は深い雪が積もっています。見えるのは白い雪ばかりです。新雪
でまっ白です。未だ、誰も歩いた跡がありません。私は其の白い新
雪をゆっくりと踏みました。サクと言う音がして靴が雪の中に埋も
れました。新雪を歩いて汚すのが悪いような気がしました。新雪の
中を歩くのは、本当に、気持ちがいいものです。サクサクと歩いて
行くと、雪の上に犬の足跡がついていました。どうやら昨夜に犬が
歩いたようです。
私はいつも遊んでいる原っぱに行きました、原っぱも雪が深く積っ
ています。真っ白なグランドになって綺麗でした。原っぱがいつも
より広く感じました。私は原っぱに積もった白に雪を手ですくって
口に含みました。雪が口の中で溶けて行きました。持ち帰って甘い
蜜をかけるとかき氷になって美味しいだろうなと思いました。
雪が降った時は友達と雪合戦をして遊びました。寒いのに汗だくに
なって遊びました。大きな雪だるまも作りました。近くの山に行っ
て、木のそりを作って山の雪の坂を滑りました。雪の日はよく滑っ
て転びました。何度か危ない事にも出合いました。だけど、不思議
に怪我はしませんでした。子供は体が軽くて柔軟だったからでしょ
うね。
雪は降った後が大変です。屋根の雪が温かくなって落ちてくると家
の周りが雪の山になって歩く事ができなくなります。雪の上を歩く
と滑って大怪我をします。スコップで雪を除きました。これが結構、
重労働です。寒い冬でも汗がでてきました。雪はなかなか溶けませ
ん。寒い時期は１０日間ぐらい氷になっています。そのため、道や
庭は雪解け水でドロドロでした。
近年は雪が少なくなって、雪で遊ぶこともなくなりました。雪合戦
や雪だるまで遊んだのは、遠い、遠い昔の懐かしい思い出となりま
した。あー、懐かしいですね。また、里山に行って雪の坂をそりで
滑りたいですね。
楽しいですよ。
最高に気持ちよかった事を思い出します。
２０１５．１１．２７． 里山 歩樹
