ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【日常通信】―かき餅の思い出

今日も寒くなりました。

 

部屋の温度計は6度を指しています。昨日に比べると、寒さは少し

ましなように感じます。それでも、やはり寒いです。東京の娘から

のメールによると東京はまだ雪が積もって歩くのも大変のようです。

わが家の周辺は青空が見えますが雲も広がっています。今にも雪が

降りそうな雲行きです。寒さが足元から上がってきます。ストーブ

の温度をあげて過ごしています。ストーブは一日中つけっ放しです。

それでも寒く感じます。

 

天気予報によると、23日から全国的に大寒波がやって来るようで

す。わが家がある兵庫県南部も40年ぶりの寒さになると東京の娘

が心配して教えてくれました。大荒れの吹雪になって、深い雪にな

るとの予想です。毎年、この時期になると何回かは大雪が降ること

があります。この時期の雪は積もるとなかなか溶けません。氷になっ

て、いつまでも溶けなくて困ります。

 

屋根に積もった雪が玄関や家の周囲に落ちて歩けなくなります。外

にも出られなくなります。私が元気な時はスコップで雪かきをしま

した。家の周りに雪の山が出来ました。この根雪はいつまでも溶け

ませんでした。氷の塊になっていました。

 

子供の頃にこの時期によく食べたのがかき餅でした。かき餅は、冬

のおやつでした。寒い時期に家で餅をついてかき餅を作りました。

かき餅には、エビ、黒豆、青のり、黒砂糖など、家のよっていろい

ろな材料を入れて平べったい餅を作ってから硬くなってから長方形

に小さく切って、軒下に吊るして乾かしたり、縁側に並べて乾かし

たりして作りました。

 

子供の頃は祖母が包丁で餅を切っているのをよく見かけました。硬

い餅を切るのは結構力がいります。子供には危なくてさせてもらえ

ませんでした。かき餅は火鉢で炭火をつけて焼きました。かき餅は

何もつけなくてもエビや黒豆の味がして美味しかった記憶がありま

す。バリバリと音を立てながら食べると香ばしい匂いがしました。

 

いろいろな種類のかき餅を食べ比べながら何枚も食べました。私は、

エビのかき餅と黒豆のかき餅が好きでした。黒砂糖のおかきも甘く

て美味しいのでよく食べました。おかきは、寒い冬の絶好のおやつ

でした。お腹が空けばおかきを焼いて食べていました。

 

私の子供の頃は、田舎ではどの家もかき餅を作って軒下や縁側に干

していました。冬の田舎の風物詩でした。どの家にいてもその家の

かき餅がありました。遊びに行くとよくかき餅を焼いてくれました。

それどれの家の味がしました。いつの間にか家で餅をつかなくなっ

てかき餅もなくなってしまいました。

 

昔は田舎の家には餅をつく杵と臼が必ずありました。餅米を蒸す大

きな竈がありました。家には土間があって、土間で、家族総出で餅

つきをしました。子供は竈に薪を入れる役割でした。冬の家族総出

の楽しい行事でした。

 

冬の寒い時に作ったかき餅はカビが生えにくくて保存食にもなりま

す。日本が生んだ優れた食文化だと思います。この食文化が消えて

いくのは寂しいですね。子供達にもかき餅の美味しさを教えてやり

たいものです。かき餅はいくら食べても肥満にはなりません。

 

かき餅で思い出すのは、こがね餅です。こがね餅はコメの粒粒が残っ

ていて、お餅とは食感が違います。子供の頃は、我が家では普通の

餅以上にこがね餅をついて食べました。お雑煮に入れても美味しい

ですが、よく焼いて食べました。砂糖をつけて食べました。ごはん

代わりに食べました。

 

私は粒粒した食感が好きでした。冬は毎日のようにたべました。冬

の楽しみでした。また、子供の頃のかき餅やこがね餅が食べたくな

りました。故郷の懐かしい味をぜひ私の子供達にも味わわせてやり

たいと思います。

 

日本の懐かしい故郷の味です。

きっと、好きになりますよ。

 

「かき餅を 火鉢で焼くと 里の味 歩樹」

 

2016.1.22. 里山 歩樹