ひょうご☆ふるさと~風だより。

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神戸の産業振興と経済活性化に40年以上尽くした経験を活かし、
里山歩樹が兵庫の里山から元気に発信します。
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【日常通信】―イタドリの記憶

今日は、朝方は晴れ間も見えましたが、午後からは雨が降ってきま

した。

 

はじめの頃はシトシトと静かに降っていました。ところが夕方にな

ると雨足が激しくなってきて、「ザーザー!」と激しい雨の音が聞

こえてきます。天気予報の通りになりました。雨が降ると窓を開け

る事が出来ないので、部屋の中が蒸し暑くて困ります。何もしない

のに汗がジワーと滲んできます。ムシムシ、ジメジメして気持ち滅

入ります。

 

亀吉は、家内に、未だ晴れていた朝のうちに庭で散歩をさせてもら

いました。家内は亀吉を洗うためにいつも亀吉の甲羅を持って庭の

中を歩きます。その間、亀吉は宙に浮いていますが、怖がらないで

ジーとしています。宙に浮いている時の亀吉の気分を聞いてみたい

と思う事があります。

 

亀吉が散歩している時に庭の様子を見るとアジサイの花が、色が一

段と鮮やかになっています。アジサイの色が日々少しずつ変化して

いく姿を見るのが楽しいですね。今日は日曜日。何も予定がないの

で、のんびりと新聞や雑誌を読みながらのんびりと過ごしています。

 

新聞を読んでいると気になる記事が出ていました。今年は、未だ、

台風が一号も来ていないようです。6月になっても台風が来ないの

は十数年ぶりとのようです。台風には来てほしくはないですが、心

配性の私は、そのうちに大きな台風が発生して大災害が引き起こさ

れないかと不安になります。

 

今日、新聞を読みながら昔の事を色々思い出していました。すると

夏によく野原でイタドリ見つけて食べた事を思い出しました。皆さ

んは、イタドリを知っていますか。私が子供の頃は野原や里山に行

けばどこにでも生えていました。成長力が強くてどんな荒れ地や岩

の上でも生えていました。成長すると竹のようになって子供の背丈

ほどの高さになります。

 

子供の頃はよく、太いイタドリを採って、皮をむいて食べました。

すっぱい味がしました。でも、砂糖や塩をつけて食べると結構食べ

られました。水分が多くて、夏の咽喉が渇いた時には野原で採って

食べました。イタドリの新芽の事を私達はべカコと呼んでいました。

べカコは人の指程度の大きさです。柔らかく手おいしかった記憶が

あります。私達は,ベカコを探して食べました。

 

あまりおやつがない時代でしたのイタドリは暑い夏のおやつでした。

イタドリは適当な長さに切って、ナイフで切れ目を入れて、水に一

晩、入れておくと綺麗な花のような形になりました。私はそれが面

白くてよく、イタドリを採りに行きました。太いイタドリを採ると

中から沢山の水が出てきて驚いた事があります。

 

今は野原に行ってもイタドリを見かける事も少なくなりました。例

イタドリが生えていても、誰も食べる人はいませんね。だれも食

べられるとは思っていません。今はいくらでも美味しものがありま

すからね。

 

大分前の話ですが、新聞の記事で日本のイタドリが欧米で猛威を振

るっているという面白い記事が出ていました。昔、江戸時代にオラ

ンダ人のシーボルトがん本のイタドリを持ちかえったのが繁殖して、

今では野原ではイタドリが増え過ぎて困っているとの事です。欧米

の人はイタドリが食べられ事を知っているのでしょうかね。砂糖を

つけて食べると、結構おいしいですよ。

 

イタドリは子供の時に食べて以来、もう、50年以上食べていませ

ん。青の青い草の匂いが思い出されます。遠い遠い、昔の、故郷の

野原でイタドリを採った事が懐かしい記憶として残っています。イ

タドリで花車を作って遊んだ事がなつかしく思い出されます。

 

時間がゆっくりとながれる、のどかな、よき時代でした。

懐かしい思い出が一杯詰まった時代でした。

 

2016.6.12. 里山 歩樹