ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【日常通信】-稲刈りの思い出

今日は曇り空の日になりました。

 

このところ、朝夕は涼しくなってきたように感じます。でも、日中

はまだまだ残暑が厳しいです。昨日は夕方から久し振りに雨が降り

ました。このところ強い日差しでカラカラに乾いていたので、いい

お湿りでした。草木にとっては恵みの雨です。

 

昨日雨が降ったせいか、朝、庭をみると、アサガオの花がまた咲き

だしました。今年のアサガオの季節は終わったと思っていましたが、

蔓に赤い花が沢山咲いていました。昨日の雨で生き返ったようです。

暑い夏を名残り惜しそうに咲いていました。優秀の美ですね。

 

今日は薄曇りですが空を見上げると青い空も見えます。青い空が高

くなったように見えます。高く青い空に白い雲が薄く広がっていま

す。空の景色が少しずつ秋らしくなってきました。今日は昼頃から

ツクツクボウシの賑やかな鳴き声が外から聞こえてっきます。どう

やら玄関の松の木にとまっているようです。いく夏を惜しむように

必死になって鳴いています。

 

ツクツクボウシの必死な鳴き声を聞くと何故か切なくなります。里

山に行くとおそらくヒグラシが鳴いていると思います。昨日、今日

はこの夏最後の週末で海や山の行楽地では大勢の人が訪れたようで

す。この夏最後の思い出作りですね。猛烈な暑さで困った夏でした

が、それももう終わりかと思うと少し切なくなります。

 

秋は台風の季節です。強い台風10号が発生して日本に向かってい

るようです。新聞によると台風10号は迷走をしているようでどこ

に上陸するか予想できないようです。厄介な台風です。このままで

は週明けに日本に上陸する恐れがあります。夏休みが終わった途端

に大型の台風がやってくるなんて嫌です。何とか海上にそれる事を

祈ります。

 

新聞によると各地で稲刈りが始まったと報じています。秋は実りの

秋、稲刈りの季節です。今は機械化が進んで稲刈りも楽になりまし

た。私が子供の頃は、稲刈りは大変な仕事でした。親戚の者も皆、

駆り出されて稲刈りを手伝いました。稲刈りは、田舎の秋の風物詩

でした。当時は全て手仕事でした。田圃に入って横一列に並んでの

こぎり鎌をもって稲を刈って行きました。

 

稲を一束掴んで鎌で一気に刈ると「さく!」といういい音がします。

稲刈りは腰を曲げてするので少しすると腰が痛くなります。時々、

背伸びをして腰を伸ばしながら稲刈りをしました。広い田圃の稲刈

りは重労働でした。

 

人出が何人いても足りませんでした。小さな子供も手伝いました。

どの家でも、親戚の者総出で稲刈りをしました。稲刈りは田舎では

秋の一大事業でした。当時は刈った稲は田圃で天日干しにしました。

稲穂を干す作業も大変でした。

 

田圃で稲刈りをしているとイナゴやバッタが沢山いました。空には

どこから来たのか、赤とんぼが群れをなして飛んでいます。カエル

が驚いて飛び出してきます。稲を刈った後には、スズメとカラスが

落穂拾いをしています。

 

秋になったと言え、まだまだ日差し強く手暑くてたまりません。皆、

大きな麦わら帽子を被り、その下に白いタオルと被って陽に焼けな

いようにしていました。田圃の土手には彼岸花や萩などの秋の花が

咲いています。

 

稲刈りの楽しみは田圃で食べる昼食でした。炊き立ての白いご飯で

作った大きなおにぎりを田圃の土手に座って皆で食べました。おに

ぎりは疲れが取れるように塩を多めにしてあります。おにぎりの中

には梅干しが入っています。おおきなおにぎりをたくあんや奈良漬

等のお漬物で食べました。最高の味です。冷たい麦茶が美味しくて

何杯も飲みました。おにぎりは美味しいのでいくらでも食べられま

した。

 

田圃で青い空の下で食べるおにぎりの味は格別です。つらい稲刈り

の事も忘れてしまいます。稲は天日干しをしてからも雑穀や精米な

ど幾つかも作業が必要です。長い日数が必要です。今では機械化が

進んで、コンバインでその日の内に精米になって出てきます。昔の

事を考えると夢のようです。つらくてきつい稲刈りも今となっては

懐かしい思い出です。

 

沢山の人が集まって行う稲刈りは日本の田舎の秋の風物詩でしたが、

今は遠い昔の風景となりました。

 

楽になりましたが、昔の稲刈りが懐かしく思われます。

 

「秋空に 稲刈りをする 雀来る 歩樹」

 

2016.8.28. 里山 歩樹