ひょうご☆ふるさと~風だより。

グルメもファッションも山も海も豊かな兵庫・神戸の魅力を、里山から毎日発信します。ようこそ神戸へ!

神戸の産業振興と経済活性化に40年以上尽くした経験を活かし、
里山歩樹が兵庫の里山から元気に発信します。
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【日常通信】-冬の里山

今日は曇り空。

 

雨は降っていませんが、どんよりとした雲が空を覆っています。

このところ冷え込みが強くなってきました。今日は低い雲に遮

られて、太陽の光が差して来ません。昼になっても気温が上が

りません。

 

昨夜は冷えました。夜中に目が覚めて部屋の温度計を見ると12

度です。寒いので、少しの間、ストーブをつけて部屋を暖めて

から布団にもぐり込みました。外からは雨が降っているような

音が聞こえます。

 

今日は月曜日、家内はいつものように神戸の御影の実家に出掛

けました。寒い日ですが雨が降らなくて幸いです。冷たい雨に

濡れながら行くのは大変ですからね。今日はリハビリがありま

せんので、いつものようにゆっくりと新聞を読みながら時間を

過しました。今日はあまり大きなニュースはありません。毎日、

驚くような事があって困ります。

 

一つ気になる記事が出ています。福島の原発廃炉と賠償の費

用が当初の予想を大幅に上回る22兆円以上になるとのこと。

場合によってはさらに増える可能性もあるとのこと。これまで

の見込み額は11兆円でした。これでもあまりに巨額でビック

リしたものですが、一体どんな計算をしていたのでしょうかね。

 

こんな大きな金額を誰が負担するのでしょうか。最後は国民の

負担になるのでないかと心配になりますね。原発は一度事故を

起こすと大変な費用が発生する事を思い知らされました。原

発が本当に必要なのか慎重に検討する必要がありますね。

 

今日の神戸新聞には気持ちが和らぐ記事も載っています。兵庫

県の淡路島で、有名な「淡路島3年トラフグ」の出荷が始まっ

たようです。それを記念して「淡路島3年とらふぐ祭り」が開

催されて訪れた人に新鮮なトラフグが振る舞われたようです。

 

明日の11月29日が「いいフク」の日のようです。初めて知

りました。ふぐは冬の味覚の代表です。養殖のふぐは、普通は

2年物が多いのですが、淡路のふぐは3年物で高級ふぐとして

知られています。肉厚で柔らかくておいしいふぐとして人気が

あります。今年もふぐが美味しい季節になりました。

 

私はこの時期になると、子供の頃に近くの里山に薪にする木を

切りだすために出掛けた事を思い出します。私の子供の頃は、

火力は全て薪でした。冬は1年に必要となる薪を蓄える時期で

す。子供の時は、家の中に竈門が3つありました。一つは風呂

釜です。あとに二つはご飯を炊いたり、湯を沸かしたりする竈

門です。

 

一年に使う薪の量は大変なものでした。家の裏にある納屋に一

杯の薪を、毎年冬になると蓄える必要がありました。冬になる

と我が家の里山に行って,薪の材料となるクヌギの木を切れだ

しに出かけました。クヌギの他に松の木の枯れ木も薪にしまし

た。

 

クヌギは山の斜面にあるクヌギの木を順番に切っていきます。

切った後には自然に新しい芽が出てきて15年ほどすると、ま

た、薪として切ることが出来ます。冬のクヌギは落葉している

ので切り出しやすくなっています。

 

山から切り出したクヌギは家の庭でノコギリで適当な長さに切っ

てから薪にします。当時は全て人力です。今のように電動のこ

ぎりのような便利な道具は在りません、冬でも汗だくになって

しました。冬でないとできない作業です。

 

冬は炭焼きの季節でもあります。里山に行くとあちこちに炭焼

き釜がありました。炭を焼く煙があちこちから出ていました。

山にいく時は自宅の犬を連れて行きました。山に行って首輪を

取ってやると喜んで走り回っています。山の中に入って行って

なかなか返ってきません。嬉しくてたまらないようです。

 

里山では、昼になると岩に座って昼飯を食べました。山で食べ

る弁当の味は格別です。弁当を食べていると野鳥がやってきま

した。人を恐れない小鳥が何時もやってきて私達の周りを飛び

回っていました。犬はその鳥を追いかけていました。谷川には

綺麗な清流が流れています。上から眺めると川底の石がよく見

えます。手を水に浸けると氷のように冷たくなっています。

 

山の中では風の音だけが聞こえてきます。時々、野鳥の鳴き声

は聞こえてきました。里山の木々はすっかり落葉して枝だけに

姿になっています。冬の寂しい山の姿です。木々がすっかり落

葉して、野鳥の飛ぶ姿がよく見えます。冬の山の空気は澄んで、

周囲の景色が綺麗に見えます。

 

冬の里には楽しい思い出が一杯あります。懐かしい記憶が一杯

です。最近は里山に熊や鹿が出てきて問題になっていますが、

昔は里山には動物は出てきませんでした。里山にはいつも人が

入っていたので、動物も警戒して寄ってきませんでした。

 

近年は里山に人が入らなくなって、里山が荒れてきたのが大き

な原因だと思います。

これからも、もっと、里山を大切にしていきたいですね。

 

2016.11.28. 里山 歩樹