ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【神戸通信】ー「神戸の酒」

今年も、ボージョレヌーヴォーの時期になりました。

ワイン好きの人には楽しみな時期ですね。この時期は、日本酒も新酒の時期です。神戸は日本酒の生産が一番多い、日本一の酒どころです。日本の日本酒の約3割が、神戸を中心とする灘五郷で生産されています。西宮から神戸までの間に灘五郷と言われる清酒の酒蔵が集まっており、清酒の産地としてよく知られています。東側から、今津、西宮、魚崎、御影、西灘の5つの郷があるので、灘五郷と呼ばれています。

 

この時期には、灘五郷の酒蔵では、蔵開きが行われて、今年の新酒が振る舞われます。酒蔵開きに行くと、しぼりたての新酒を飲ませてくれる酒蔵が多いです。しぼりたての新酒の味は絶品です。のどごしがさわやかで、いくらでも飲めるように感じます。

 

灘五郷の酒蔵の多くは約200~250年ぐらい前に創業されましたが、最も古い酒蔵は450~500年にさかのぼります。一番古い酒蔵の名前は、「剣菱」と言ったように思います。灘五郷で最大のメーカーは、「白鶴」です。その他、「菊正宗」、「沢の鶴」、「剣菱」、「桜正宗」などの有名な酒蔵がそろっています。

 

灘五郷酒造組合では、灘の酒メーカーの中でも、有名なメーカーと一緒になって、統一ブランド「灘の生一本」の名前で、同じラベルをつけた清酒が販売されています。期間限定の清酒として数量が限定されているので、すぐに売り切れます。有名メーカーが、会社の名前を賭けて製造した日本酒ですので、味は保証できます。

 

神戸にある酒蔵で、近年よく知られるようになったのは、「神戸酒心館」の酒です。ノーベル賞が日本人に授与されたときに開催される晩さん会で出される日本酒が、神戸酒心館の福寿です。京大の山中教授が受賞されたときの晩さん会に出されたので、いちやく有名になりました。灘の酒蔵に近年、外国人観光客が酒蔵に視察にたくさん訪れています。近年和食ブームの影響で、日本酒の輸出が急増しています。

 

日本酒は今、人口の減少と若い人の日本酒離れで、出荷量が毎年減っています。ピークの時に比べると、約半分位にまで減ったと言われています。そのため、メーカーでは、日本酒の振興策にいろいろ取り込んできましたが、効果が出ないので困っています。そのため、日本酒の業界団体が日本酒の輸出に力を入れてきて、その結果、輸出が増えて、業界が活気を少し取り戻しつつあります。

 

輸出を増やすためには、日本酒のPRだけでなく、日本酒文化を世界にPRすべきだと思います。業界では、日本酒のボトルのデザインを良くしたり、日本酒をワイングラスで飲む人も増えてきています。日本酒の飲み方は、いろいろあります。燗酒、冷酒等々、SAKE文化を海外にPRすることに力を入れたらどうでしょうか。

 

SAKE文化が世界に広がって、ワインのように世界に輸出される時代が来ることを夢見ています。

皆さんも、日本酒を飲みましょう!

 

2019.11.24(日曜日)午後2時30分 里山 歩樹