ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【日常通信】ー「田舎の冬の思い出」

私は冬になると、よく、子どもの頃に過ごした田舎の冬のことが思い出されます。

私の子供の頃の寒さは厳しくて、冬になると必ず手足の指が赤くふくれあがり、かゆくてたまりませんでした。しもやけです。

 

冬には必ずしもやけになりました。少しでもしもやけを治すために、よくあたたかいお湯の中に手足を入れてあたためていました。当時はテレビのような家の中で遊ぶ道具はありません。遊ぶときは、必ず外に出かけました。

 

寒い中、近くの広場に行って、友達と相撲をとったり、キャッチボールをして遊びました。雪が降った時は、雪ダルマを作ったり、雪合戦をしたりして遊びました。子供は風の子、寒さは苦になりませんでした。

 

私は、冬には我が家の山に行って、まきを作るくぬ木の木を取りに行きました。山に 行って約20年以上のくぬ木をノコギリで切って、自宅に持ち帰るのが私の仕事でした。冬はくぬ木の葉がすべて落ちているので、まきをするのに一番よい時期でした。

 

私は、我が家で飼っていた犬を一緒に連れて山に行きました。犬を山の中で放してやると、犬は大喜びで山の中へ遊びに行きました。どこに行ったかわかりませんが、私がくぬ木を切って家に持ち帰る頃には、どこからか帰ってきました。

 

冬の山は、木々の葉が全て散っているので、幹と枝だけの姿になっています。そのため、空がよく見えました。山で木を切っていると、野鳥の鳴き声があちこちから聞こえてきました。メジロホオジロ、やまがらなどの小鳥の鳴き声が聞こえてきます。

 

冬の澄んだ空気の中で聞こえる小鳥の鳴き声はとてもキレイで、心が和みました。小鳥の中には、山の中で木を切っている私の周りに寄ってきて、私の様子を見ている小鳥もいました。人間を恐れないようで、私のすぐ近くまで寄ってきました。

 

山で切ったクヌギは、直径20-30cmの太さで、長さは10mぐらいあります。ノコギリで切り倒し、家に持って帰るのが大変でした。長いクヌギを引きずりながら家に持って帰りました。持って帰ったクヌギは、約50cm位の長さに切りました。

 

切ったクヌギを大きな斧で割りました。私は、クヌギのまき割りが得意でした。クヌギを斧で割ると、その中から、かぶと虫の幼虫が出てくることがありました。私は出てきたカブトムシの幼虫を家の中にあったモミガラの中に入れてやりました。

 

我が家に納屋が二つあり、その納屋が一杯になるまでマキを作るのが私の仕事でした。冬の間にこれから1年間に使うマキを作るのが、私の仕事でした。冬での山の仕事は今でも時々思い出します。

 

寒い冬でも、山で仕事をしていると、汗が出てきました。体がぽっかぽっかと温まりました。わが家の犬も、ハアハアと荒い息をして歩き回っていました。犬は、冬の私の遊び相手でした。

 

里山に行くと、冬の空気は澄んでいて、景色がキレイに見えました。谷川を見ると、清らかな水が流れ、チリチリという澄んだ音が聞こえてきました。時々、せせらぎの中を見ると、キレイなカワセミが水浴びをしているのを見ることができました。

 

私は寒がりですが、子供の頃は、冬を楽しんでいたように思います。

田舎の寒い冬をなつかしく思い出します。

 

今でも、冬の美しい田舎(ふるさと)の風景が思い出されます。

 

 

2019.12.10.(火曜日) 里山 歩樹(藪野 正昭)