昨日、いとこがひさしぶりに我が家に訪れてきて、おみやげに川西能勢の有名なヨーカン「丁稚羊羹(でっちようかん)」を持ってきてくれました。
丁稚羊羹は、冬の間だけ生産される川西の名品です。私は子供の頃から丁稚羊羹が大好きで、よく食べました。丁稚羊羹は小豆をゆでただし汁を寒天で固めただけのシンプルなヨーカンです。寒天も、川西能勢で生産されています。
寒い冬に、能勢の冷たい気候の中で生産される寒天は、地元の特産品としてよく知られています。丁稚羊羹は小豆汁と寒天だけを使ったきわめてシンプルなヨーカンで、一切添加物は使われていません。このため、あまり長く日持ちはしません。
販売されているのも、能勢地区の駅や能勢電鉄の大きな駅の売店で売られているだけです。このため、一般には売られていませんので、地元の人でもあまり手に入れられません。
いとこは、どこに行けば丁稚羊羹が買えるかよく知っているので、私が丁稚羊羹が好きなことを知っているのでわざわざ買ってきてくれたと思います。
我が家の家族は全員が丁稚羊羹が好きですので、大喜びです。さっそく食後のデザートとして頂きました。
丁稚羊羹はつるっとした食感がよく、口当たりがよいのでいくらでも食べることができます。丁稚羊羹は甘すぎない素朴な味が特徴です。いくら食べても飽きることがありません。
すべて自然の原料でつくられているので健康にもよいと思います。丁稚羊羹を食べるのは昨年の冬以来です。食べると子供の時に食べた丁稚羊羹の味を思い出しました。
丁稚羊羹は、昔は家庭でもつくっていました。母は家で小豆をゆでて、寒天で固めて丁稚羊羹をよくつくってくれました。
母はアルミで作った大きな入れ物に小豆汁を入れて、寒天を入れてから、冷蔵庫に入れて、冷やすと、数時間するとおいしい丁稚羊羹が出来上がりました。広い皿に入った丁稚羊羹を見て、私は大喜びでした。
子供の頃は我が家は商店をしていて、冬には丁稚羊羹も販売していました。私は、店で売っている丁稚羊羹を母に頼まれて自宅近くの親せきの家に届けたことがあります。
私は丁稚羊羹をこぼさないように、大事に両手で持って、親せきの家に届けると大変喜ばれたことが、今も記憶に残っています。
私はよく丁稚羊羹のことを知り合いの人に話をしますが、その人は、土産品で遠くの親せきの人に買っていきたいが、あまり日持ちがしないので、土産にすることができないと言って残念がる人が多かったように思います。
したがって、丁稚羊羹は川西周辺の人だけが、冬の季節にだけ食べることができる特産品です。川西周辺に住む人だけが食べることができる特権ですね。
私は川西で生まれてよかったと思います。川西能勢地区にはさまざまな特産品がありますが、丁稚羊羹はその代表です。
昨日、1年ぶりに食べた丁稚羊羹の味は最高でした。丁稚羊羹は口当たりがよいので、いくらでも食べられますが、私はもったいないので、毎日1本ずつ食べることにしました。しばらくは、丁稚羊羹を食べる楽しみができました。いとこに感謝です。
ありがとう!
家族全員もおいしく頂いています。
本当にありがとう。
2020.1.10.(金曜日)午前11時50分
里山 歩樹 (藪野 正昭)