神戸は、洋菓子の街としてよく知られていますが、兵庫県には神戸をはじめ、県内各地でおいしい和菓子をつくっている会社がたくさんあります。
洋菓子の街・神戸でも、和菓子の有名な店があります。私は、まんじゅうなどの和菓子が好きで食後によく食べます。神戸の和菓子で思いつくのは、元町の商店街にある本高砂屋の「きんつば」です。
この店のきんつばは、皮が薄くて、おいしい粒あんがぎっしりつまって、甘くて上品な味がします。私は、たまに、元町の商店街に行ったときは、よく本高砂屋に寄って、きんつばを買って、食べながら商店街を散歩しました。
本高砂屋では菓子をつくるのが見えるようになっていて、私はよく、職人さんが作る姿をながめていました。確か、本高砂屋では酒まんも作っていたと思います。つくりたての酒まんじゅうもよく食べました。
和菓子で、一番よく食べたのは御座候ですね。御座候は、姫路の会社ですが、神戸の三宮駅の中でも、店があって売っていました。
私は、母が御座候が大好きだったので、よく三宮の駅で御座候を10個ほど買ってから帰りました。御座候は、確か私の記憶では当時は1個55円だったと記憶します。御座候は人気の商品で、買いに行くといつも行列ができていました。
御座候には、白あんと赤あんがありました。私は赤あんのほうが好きなので、いつも赤あんの御座候を買って帰りました。確か、北海道のあずきを使っていると聞きました。甘くておいしいあんがぎっしり詰まっていました。
私は家に持って帰ると、電子レンジで温めてから、食べるのが好きでした。電子レンジで少し温めると、香ばしい香りがしました。
御座候は、私の子供の頃は、回転焼と言っていたと記憶します。昔はおばが、学校の近くで店を開いて、回転焼を作って、売っていました。
私が学校の帰りに店に寄るとおばができたての回転焼をくれました。私はそのあたたかい回転焼きを食べながら家に帰りました。なつかしい思い出です。
兵庫・神戸の和菓子でよく知られているのがサザエ食品のおはぎです。サザエ食品の本社は西宮にありますが、販売店の多くは神戸にあったと思います。そのため、私はサザエの本社は神戸だと思っていました。
毎年、お彼岸の時期になるとサザエ食品のおはぎをよく食べました。さざえ食品のおはぎも、北海道の豆を使っていました。
それ以外にも、兵庫県内にはおいしい和菓子がたくさんあります。特に姫路城がある姫路では和菓子店がたくさんあります。
以前、ずいぶん前ですが、姫路城で全国菓子博覧会が開催されたことがあります。そのときは、全国から、姫路城の博覧会場にたくさんの人が訪れていました。私も見学に行きました。
さすがに姫路の城下町だけに古くからの菓子店がたくさんあります。その菓子博覧会には、神戸の洋菓子の会社も出店しました。さらに、神戸の洋菓子会社の職人が、お菓子で姫路城を作って展示しました。
私はその工芸品を見て、びっくりしました。まさに芸術品でした。聞くと職人さんが、姫路城の瓦などを測って、そのミニチュアをお菓子で作ったとのこと。その展示品は、今もどこかに展示されていると聞きます。
もうひとつ、展示品で驚いたのは、洋菓子の職人が作った工芸菓子の帆船「日本丸」でした。私はその展示品を間近にながめましたが、それは見事なものでした。まさに芸術品でした。その日本丸も、どこかに保存されていると思います。
兵庫県の和菓子で思い出すのは、赤穂に行ったときに買った塩見饅頭ですね。雪のように白いまんじゅうで、中には甘いあんが入っていました。塩甘い味がしました。
兵庫県の県土は広く、多様な生活文化がある地域ですので、食べ物も、いろんなものがあります。
まさに兵庫県は食に恵まれた地域です。
もっと兵庫県の食のよさをPRするべきだと思いますね。
2020.2.8.(土曜日)12時40分
里山 歩樹 (藪野 正昭)