今日も新聞を読むとコロナの記事ばかりです。
今回のコロナ問題では、総理、知事、市長の記者会見が毎日のようにあります。
そのときのトップの発言や表情を見ていると、それぞれの人間力がはっきり出てきますね。総じて、地方自治の現場で危機感を感じながら、日々苦労されている知事やトップの言葉には力が感じられます。
国民がどの言葉を信じるかはわかりませんが、私は地方自治体のトップの言葉に力があるように感じます。いずれにしても、最後は、トップの言葉に対する信用の問題ですね。
私は、政府の取り組みが後追い後追いになっているのが大変気になります。現場の状況に対する想像力が欠けているように思います。私は政府より、東京都や大阪府などの地方自治体のトップに期待します。
今日も、神戸の話をします。ご存知のように、神戸はファッションの街です。神戸は40年以上も前に、全国ではじめて「ファッション都市宣言」をしました。
神戸にはアパレルを中心に、有名なアパレル会社があります。その代表はワールドです。私は、ワールドが年商100億円の頃から、よく知っています。
ワールドの創業者の木口会長、畑崎社長もよく知っています。ワールドの本社はポートアイランドにあります。ワールドはいまや年商2000億以上の日本を代表するアパレルメーカーになりました。
神戸のファッションの街の特徴は、ワールドのような大手のアパレルメーカーだけではなく、規模は大きくないですが、すぐれたデザインと技術で知られるファッション用品を作り、販売している企業があることです。
その一つが神戸の帽子メーカーの「マキシン」です。マキシンは神戸のトアロードにある帽子メーカーです。マキシンの帽子を求めて全国から注文が来ています。
マキシンの帽子は日本の航空会社の客室アテンダントの帽子や、大阪万博をはじめ世界で開かれた万博での日本館のコンパニオンの帽子を一手に引き受けています。マキシンの帽子は神戸だけでなく、全国的に有名です。
私はトアロードの本店に行ったことがあります。一階は店舗になっていて、二階に工房があって、その工房で一つ一つの帽子を手づくりで帽子職人が丁寧に作成しています。職人の中には、世界の帽子コンテストで優勝したすぐれた職人がいます。
マキシンは婦人用の帽子が中心です。皇室のご婦人用の帽子もつくっています。確か、雅子様の帽子もつくっていたと思います。私が二階の工房に行ったときにその雅子様の帽子と同じものを見せてもらったことがあります。
マキシンは女性用の帽子が中心ですが、注文すれば男性用の帽子も制作します。あの有名なグループ「スマップ」の帽子もマキシンがつくりました。
先日の神戸新聞によると、マキシンは今年、創業80周年を迎えるということです。新聞には、社長の顔写真が載っていました。社長の名前は渡邊さんです。神戸では誰もが知っている女性社長です。
神戸の女性経営者クラブでも会長を務めておられました。渡邊社長はご主人の後を引き継ぎ、トアロードで営業を続けて、神戸のファッションと文化の振興に尽力されてきました。私は渡邊社長とは仕事で大変お世話になりました。
私が専務を務めていた神戸ファッション協会の役員として大変お世話になりました。マキシンはファッション都市・神戸にはなくてはならない存在です。全国に名前が知られている、有名ブランド帽子メーカーです。
帽子といえば「マキシン」と言われるほど日本で一番よく知られている帽子メーカーです。マキシンはファッション都市・神戸の宝です。神戸の街は「マキシン」をもっと大切にすべきです。
「マキシン」のようなすぐれたデザインと技術を持ったファッションメーカーが生まれてくる街づくりを目指すべきだと思いますね。マキシンには、ファッション都市・神戸の原点を見ることができます。
神戸の街に来られるときは、トアロードのマキシンの店を訪問してください。渡邊社長をはじめお嬢さんやマキシンの店のスタッフの方が最高の笑顔で迎えてくれますよ。
「マキシン」は最高の技術、おもてなしを意味します。
ぜひ、皆様もマキシンで手づくりの世界で一つしかない帽子をつくられてはどうですか。
2020.4.11.(土曜日)午後12時30分
里山 歩樹 (藪野 正昭)