今年ももう少しすると「母の日」になります。
母の日にはカーネーションを贈るのが習慣となっています。
私は子供の頃に、小学校の先生から赤いカーネーションを一輪もらって「お母さんにプレゼントしなさい!」と言われて、家に持って帰ってその赤いカーネーションを母に贈ったことが思い出されます。
私は、そのときはなぜ赤いカーネーションを贈るのか理解できませんでした。母は私から赤いきれいなカーネーションを受け取ると大変うれしそうな顔をして「ありがとう!」と言って、家の花瓶に生けてくれました。
私は「母の日」に赤いカーネーションを贈るのがよくわかりませんでした。そして、カーネーションは外国の花だと思っていました。
ところが、新聞を読んでいると、カーネーションは神戸市の西区の農家でも育成していると知りました。神戸市の西区はカーネーションの一大生産地とのことです。
ところがコロナ問題で、そのカーネーションが売れずに大変困っているとのことです。外出自粛で花を買いに出かける人が減って、花屋でも花が売れずに困っているとのこと。
そのため、神戸市西区の農家ではせっかく育てたカーネーションの多くを捨てるしかないと嘆いていると新聞の記事に出ていました。
コロナの影響は神戸などの花にも影響を与えていると聞いて驚いています。神戸市はカーネーションの他にも、北区の農家では、チューリップの栽培もしています。
神戸市北区のチューリップは「神戸チューリップ」として、ブランドチューリップとして全国に出荷されています。この神戸チューリップも、買う人が減って農家では困っていることだろうと予想します。
5月は花が一番きれいな季節です。私は現役時代には、神戸の街を花でいっぱいにする「花あふれる街・神戸」キャンペーンを展開したことがあります。
あの大震災のだいぶ前のことですが、そのときは予想以上の多くの企業や商店などから賛同を得て、神戸の三宮の市街地を中心に、街中にいろいろな花が植えられるようになりました。
当時の運動をきっかけに、神戸の街には、季節季節にさまざまな花が街の中心に咲き誇るようになって「花あふれる街・神戸」のキャンペーンの効果が目に見えるようになりました。
私はそのときは神戸の北区でチューリップが生産されているとは知っていましたが、カーネーションが神戸で栽培されているとは知りませんでした。
「花あふれる街・神戸」キャンペーンを展開したときに、カーネーションのことを知っていれば、カーネーションを街の中に植える運動をすればよかったと思いました。
神戸の街では、5月になると街の中で「インフィオラータ」が毎年開催され、多くの人でにぎわいます。インフィオラータはチューリップの花びらで、道路の上などに花の絵を描くイベントです。
ヨーロッパで盛んに行われるイベントです。私も現役のときは仕事で市内各地で見られるインフィオラータに参加しました。チューリップの花びらで描かれた見事な絵に感動したものです。
しかし、今年はコロナ問題で、そのイベントも開催されないでしょう。外出自粛で、花を買う人もいなくなって、花を栽培したり売っている農家や花屋さんも大変困っていることでしょう。
私は色々ある花の中でも、カーネーションの花が好きでした。今でも、子供のときに、「母の日」に母に赤いカーネーションを贈ったときのことを思い出します。
あのときの花のうれしそうな笑顔がなつかしく思い出されます。
コロナで大変ですが、このような時にも、花を楽しむ心の余裕は失われないようにしたいですね。
皆様は神戸がカーネーションの一大生産地だとご存知でしたか。
「母の日」には、神戸の赤いカーネーションを贈りましょう。
そして、家の中に、神戸のカーネーションやチューリップの花を飾りましょう。
このような時こそ「心に花を!!」
2020.5.4.(月曜日)午前11時55分
里山 歩樹 (藪野 正昭)