今日、いよいよ、政府による緊急事態宣言が解除されることになりました。
報道では全国４７都道府県のうち３９府県で解除されるようです。残念ながら、我が兵庫県は解除されないようです。
関西では京都は解除されますが、大阪と兵庫は解除から外れました。大変残念だと思いますが、私は別に悲観していません。
宣言が解除されたからといってコロナ感染が終わるわけではありません。コロナウイルスは依然として、日本全国に潜んでいます。いつ爆発的に拡大するかもしれません。
今大事なことは、コロナウイルスの全滅に全力をあげることであります。急いで宣言を解除して、人々が動き出すと、再びコロナ感染が爆発的に増える恐れがあります。
私はこのたびの宣言解除は、コロナ対策への第一ステップが終わったところだと思っています。これからは第２波、第３波のコロナ感染の攻撃がやってくると考えておく必要があります。
宣言が解除されたからといって、決して油断してはいけません。これまで以上に私たちはコロナウイルスに対して、堅実に対処していく必要があります。この戦いは長期戦になります。
私達は今後も気を引き締めて、日々の生活をコントロールしていく必要があります。それでも、これまでの自粛宣言のおかげでコロナ感染者の数は確実に減っています。関西では昨日は１０人にまで減りました。
兵庫県もここ数日は一桁にとどまっています。これは国民がひとえに自粛したおかげです。この状態を続けていけば、いつか必ずコロナは収まるでしょう。
私はこれまでの推移を眺めてきて、つくづく思うのが、日本の国民の素晴らしさです。
コロナに対する政府の政策は、後手後手で、危機管理が稚拙で、政府の頼りなさを痛感してきましたが、それにもかかわらず、国民の賢明な努力によって、日本は欧米諸国にくらべると被害が大幅に少なくなって世界から注目されている。
これもすべて国民一人一人の冷静な行動のおかげです。
日本は、２５年前の阪神淡路大震災、そして先般の東北大震災のときにも、壊滅的な打撃を被りながら、国民の冷静な判断で、社会不安にならずに、極めて短い期間で震災復興を成し遂げてきました。
これは、すべて国民一人一人の努力によるものです。私はあらためて、日本という国が成り立っているのは、ひとえに国民一人一人が優れていることにあるとあらためて実感しました。
今日の宣言解除は国民の皆様の努力のたまものと考えて、評価してもよいと思います。
しかし、コロナとの戦いはこれからが本当の勝負です。決して気を緩めることなく、これからも、国民一人一人が力を合わせてコロナと戦っていきましょう。
兵庫県がこのたびの宣言解除にならなかったのは、神戸の中央区での医療現場での大量感染が影響しています。それがなければ、兵庫県も宣言解除になっていただろうと思います。医療現場では集団感染の影響が今も残っています。
私は神戸での集団感染のニュースを聞いて、大変残念に思ったのは、神戸では市民病院の周辺に、神戸医療産業都市づくりを進めていたことです。
神戸が大震災後に官民挙げて取り組んできた医療産業都市づくりの中核病院に集団感染が発生したことが残念でした。
医療産業都市の中には現状では大学の研究機関や企業が進出しています。今や我が国最大の医療関係の研究所、病院などの集積地になっています。
その中には、日本最大の理化学研究所も立地しており、さらに世界最速のスーパーコンピュータの開発が進められています。今、その神戸医療産業都市の中ではコロナのための治療薬やワクチンの開発が進められていると聞いています。
ぜひこれまでの蓄積を活かして、コロナの治療薬とワクチンの開発と生産を、神戸医療産業都市で進めてもらいたいと考えています。
私は神戸に期待しています。神戸にはＷＨＯの神戸センターも開設されています。ＷＨＯ神戸センターについては、私は現役のときに、その誘致のために、資金集めの仕事をしたことがあります。
せっかくＷＨＯ神戸センターがありますので、神戸医療産業都市づくりと連携して、一日も早くコロナ治療薬とワクチンの開発が進むことを心から期待しています。
ＷＨＯの神戸センターも大震災後に誘致したものであり、今こそＷＨＯの力を最大限に活用し、我が国のコロナ対策に活かしてもらいたいと考えます。
コロナとの戦いはこれからが勝負です。
皆様、これからも国民が一体になってコロナと戦いましょう。
「兵庫神戸ガンバレ！！」
２０２０．５．１４．（木曜日）午後２時２０分
里山 歩樹 （藪野 正昭）
