私が暮らしている川西市には、日本一の里山として有名な地域があります。
日本一の里山と言われるのは、妙見山の周囲の山と田畑が、今も、昔のままの姿であるからです。
私は元気なときは、よく家族と一緒に、妙見山に遊びに行きました。川西の黒川地区は、今も棚田があり、昔ながらの古い茅葺きの家がたくさんあります。
周りには、山々が広がっています。黒川で生産された炭は、「菊炭」として、茶会に欠かせない高級炭として知られています。
黒川地区の里山には、台場クヌギと呼ばれる大きな木がたくさんあります。台場クヌギはクヌギを炭にするために、地面から1mほどしたところで切り取ったクヌギのことです。
切り取った後からは新しいクヌギが生えてきますので、下の方だけがどんどん太くなっていきます。そのために台場のようになっています。台場クヌギには、クワガタや、カブトムシがたくさんいるので、各地から昆虫採集で人がやってきます。
黒川地区では猪名川の支流が流れています。その川では、今でも夏になるとホタルが見られるので有名です。清流が流れる川ではアユやマスがとれます。
黒川地区は今も、昔のなつかしい里山の風景が残っています。今でも行くと、昔にタイムスリップしたような感覚を覚えます。
私はよく家族と一緒に妙見山に遊びに行きました。能勢電車で妙見口駅に行くとケーブルの乗り場まで約20分ほど歩きました。
その沿道では昔ながらの風景が広がっています。田畑の周りには、深い山々が連なっています。ケーブルで山上駅に着くと空気がつめたく感じます。
ケーブルの山上駅から少し歩くと、クッキングセンターがありました。クッキングセンターでは林の中でバーベキューを楽しむことができました。クッキングセンターの周りはクヌギの木で取り込まれていました。
私達は家族でクッキングセンターに寄って、バーベキューを楽しむことができました。クッキングセンターは地下からくみ上げた冷たい水をいつでも飲むことができました。クッキングセンターで飲んだ生ビールの味は最高でした。
今のシーズンは、妙見山ではアジサイがきれいな季節です。妙見山のアジサイの花は大きくて、鮮やかで、その前でよく記念写真を撮りました。
クッキングセンターから少し歩いていくとリフトの乗り場がありました。そのリフトに乗ると、妙見山の頂上まで行くことができました。
リフトの沿道には、いろいろなアジサイの花が植えられています。リフトに乗りながら、私は手を伸ばして、アジサイの花に触ることができました。
妙見山の頂上には、日蓮宗の本山がありました。その境内には、樹齢数百年の杉の木がありました。杉の木は太くて直径は2m近くはあったと思います。
妙見山の上から周囲をながめると、山、山、また山です。
周囲は緑豊かな山々、そして、そのすそ野には、棚田が広がっています。クヌギの里山に囲まれて、ふもとの田畑の景色は本当に美しく感じました。
妙見山の周りは、今もきれいに整備されて、クヌギの里山が広がっています。
日本一の里山は、私たちのふるさとです。
2020.6.6.(土曜日)午前10時55分
里山 歩樹 (藪野 正昭)