ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【兵庫通信】ー「夏の思い出ー兵庫の風鈴」

今日は、早くも6月中旬です。

暑い日が続いていますが、これからが夏本番ですね。梅雨に入ってこのところ激しい雨が降る日が多くなりました。

 

昨夜も、すごい雨の音がして、目が覚めました。私が子供の頃は、梅雨の雨といえば、しとしとと、糸のような雨が長く続くのが特徴でした。

 

近年は、雨が降ると、バケツをひっくり返したような大雨になります。そのため、各地で洪水が発生しています。洪水は困りますので、雨はざっと降ってすぐにやむのが良いですね。

 

私が子供の頃は、祖母や母はよく、雨が降ると良いねと言っていました。雨が降ると、暑い気温も下がって、過ごしやすくなります。そのため、祖母や母は、梅雨の季節は、雨が降ることを期待していました。

 

夏になると、縁側でよく、夕涼みをしました。雨が降るときも、昔はしとしとした雨だったので、家の中まで雨が入ってくることはありませんでした。

 

そのため、雨の日でも、戸を開きっぱなしにして、外の空気を入れて、夕涼みを楽しんでいました。私の子供の頃は、梅雨の雨はやさしくて、風情があったように思いますね。

 

近年は、日本の気候が激しくなりました。たまに雨が降ると、何十年に一度のような大雨が降って、各地に大きな被害をもたらしています。かつてのような、優しい梅雨の雨はなくなりましたね。

 

私は子供の頃は、雨で外に出ていくことができないときは、縁側に行って遊んでいました。そのときは、縁側の上につるしてあった風鈴の「リーンリーン」という涼しげな音色を聞いて過ごしました。夏になって思い出すのは、風鈴の音色ですね。

 

私が子供の頃は、夏祭りの夜店に行くと必ずカラフルな風鈴が売ってありました。私はよくカラフルな風鈴を買って帰りました。しかし、ガラスの風鈴はあまり音が良くないので、私は風鈴を買うときは必ず青銅の風鈴を買って帰りました。

 

風鈴といえば、兵庫県には有名な風鈴があります。兵庫県の姫路で生産されている「明珍風鈴」です。

 

明珍風鈴は、鉄の火箸で作った風鈴です。その音色があまりにも素晴らしいので有名です。かつてはアメリカの映画にもその風鈴が使われたことがあります。明珍風鈴は作る人が少なくなって、今では親子二人で作っていると聞いています。

 

我が家でも、今も私が買ってきた明珍風鈴がつるしてあります。その音色を聞くと「リーンリーン」と澄んだ音を出して心が癒されます。

 

明珍風鈴は、ネットで買えるようですが、販売するとすぐ完売してしまうようです。価格は火箸の大きさによって変わってきます。安いものでも5000円以上します。

 

大きなものでは1万円以上もします。火箸が大きくなるほど、綺麗な音色がします。

 

姫路で作られる「明珍風鈴」は、兵庫県地場産業として、よく知られています。もともとは、侍の刀を作っていた職人が、武士がいなくなって、代わりに火箸を作るようになったのが始まりと言われています。

 

一本一本昔ながらのやり方で手作りで作っていくため、あまりたくさんは作ることができません。

 

そのため、ネットだけで販売していますが、すぐに売れてしまって、地元の人でもなかなか手に入らないと言われています。

 

私は以前、遠くの知人に、明珍風鈴を贈ったことがあります。そのとき友人から、あまりに綺麗な音色に感動したという連絡がありました。夏といえば、日本では風鈴の音色を楽しむのが昔からの習慣ですね。

 

涼しげな風鈴の音尾を聞くだけで、暑さも吹っ飛ぶように感じます。縁側で、風鈴の音を聞きながら、大きなうちわで風を起こして、暑い夏を過ごすのが日本の夏の過ごし方です。日本人の古い知恵から生まれた文化ですね。

 

今考えても、日本人の知恵と感性はすごいと思いますね。風鈴の音色を聞くだけで、涼しくなりました。必要なのは少しの風だけで、電気も何もいりません。省エネの最たるものですね。

 

最近は若い人は風鈴を見たことがない人が多いと聞きます。風鈴の音色を聞いても、涼しく感じることはないようです。昔のような風情がなくなって、少し寂しく思います。

 

今日は、兵庫の地場産業で有名な明珍風鈴の話をしました。

皆様もぜひ、明珍風鈴の涼しい音色を聞いてください。

 

「リーンリーン」と懐かしい音色を聞くと、熱い体が癒されますよ。

 

明珍風鈴はネットで買うことができます。ぜひ買ってください。

 

 

2020.6.14.(日曜日)午前11時50分

里山 歩樹 (藪野 正昭)