ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【神戸通信】ー「神戸のファッション産業が危ない」

コロナ不況で、神戸のアパレルを中心とするファッション産業が苦しんでいます。

今日の神戸新聞を読むと、コロナで兵庫県下では14社の倒産が出て、そのうちの7社が神戸のアパレルを中心とするファッション産業だと出ていました。

 

その企業の中には、私もよく知っている中堅のアパレル企業も含まれています。かねてから、コロナでアパレル業界が大変だと気にしていましたが、7社も倒産したと聞き、びっくりしました。

 

神戸は約50年前に全国に先駆けて「ファッション都市宣言」をして、官民一体となって、衣・食・住・遊の生活文化産業全体をファッション産業と位置づけて、その振興に努めてきました。

 

当時は神戸経済は鉄、造船などの重厚長大型産業構造で、不況に弱く、構造不況業種に頼った神戸経済の将来が心配されていました。

 

そこで神戸経済を支える新しい産業として、アパレルをはじめ衣・食・住・遊・スポーツなどの生活文化産業を、神戸の新しい産業として育てていくことになりました。

 

当時は、全国の都市づくりでは新しい取り組みとして注目されました。アパレルを中心とするファッション産業は、今では神戸経済を支える産業に発展しています。そのファッション産業がコロナ不況で苦しんでいます。

 

神戸のファッション産業は、百貨店や店舗で、お客様に対面して商品を売っていかなければなりません。そのため、コロナで対面販売ができなかったことが神戸のファッション産業に大きな打撃を与えています。

 

特に神戸のアパレル企業は、有名な百貨店でほとんどの商品を売っているので、コロナで百貨店が休業したことが大きな打撃となっています。神戸だけでなく、日本では全国的に有名なアパレル企業が苦しんでいます。

 

日本のアパレルを代表するレナウンでも先般破産したと言われています。神戸でも、神戸のアパレルのリーダーであるワールドでも今年は60億円もの赤字が予想されています。

 

ワールドさえ不況に苦しんでいるような状況では、中堅企業や中小企業のアパレル企業の経営は大変だと思います。そのため、早くも7社が倒産しました。これからさらに倒産するアパレル企業が出るのではないかと心配です。

 

コロナで、今、新しい生活様式が模索されています。神戸のファッション産業も、コロナ後の新しい生活スタイルに対応して、新しいビジネスモデルを創造していくことが求められています。

 

聞くところによると、ファッション企業を支援するための中核組織として、約40年前に設立された、公益財団法人「神戸ファッション協会」も、かつて約300社がいた会員が、今では120社までに減っていると聞きました。

 

私は、長く神戸ファッション協会の専務理事をしていたので、大変心配です。

 

神戸でも、もう一度、改めて、これからの神戸ファッション都市づくりの将来像に、官民の知恵を結集して新しいファッション産業を創造していくことが求められています。

 

「神戸のファッション産業、ガンバレ!!」

 

 

2020.6.20.(土曜日)午後3時25分

里山 歩樹 (藪野 正昭)