ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【神戸通信】ー「神戸の都市づくり」

神戸市の人口が減り続けています。

先年、福岡市、続いて川崎市に人口が抜かれました。年間の人口減少数は全国の都市のワーストだと言われています。このままでは、神戸市の人口は150万人を割るのも、時間の問題となっています。

 

神戸市にとって、人口減をいかに食い止めるかが最大の課題となっています。このまま推移すると、京都市にも抜かれるのも時間の問題です。

 

京都市も少しずつ人口が減っていますが、その代わりにインバウンドが急激に増えています。京都市の観光客は国内、海外を合わせると5300万人にのぼるとのこと。さらに京都には大学が多くて、人口の一割にあたる学生が京都に来ているとのこと。

 

一方、神戸市はインバウンドも少なくて、集客人口も減っています。神戸の人口減をどのようにして食い止めるかが最大の課題です。

 

ところが、神戸の隣の明石市では、毎年人口が増えています。なぜ神戸市の人口が減って、明石市の人口が増えるのか、私はよく理解できません。明石市は若い人向けのさまざまな対策を実施している効果が出ているようです。ということは、神戸市も対策次第で人口を増やすことができるということですね。

 

神戸市は先ほど、神戸の都心・三宮地区でのタワーマンション建設の規制を決めました。神戸市の中でも、中央区は唯一人口が増えている区です。中央区で人口が増えているのは、タワーマンションが近年、どんどん建設されていることの効果だと思います。

 

その中央区でのタワーマンションを規制するのは、人口増を止めることになります。それをあえてタワーマンションの規制に踏み切ったとは、大胆な政策ですね。

 

私は、神戸の街には高層ビルは合わないと思っていますので、タワーマンションの規制には賛成です。それでは、人口減をどうして食い止めるか。

 

神戸市は、西区、北区に人口を誘導したいようですが、私としてはこの考え方には疑問視しています。なぜなら、時代は都心回帰の方向です。高齢化が進む中で、人は便利な都心に移ろうとしています。郊外に人口を増やすのは、時代に逆行しているように思います。

 

神戸市が三宮地区のタワーマンションを規制したことの理由として、神戸市長が「神戸市は大阪のベッドタウンにはならない」と言っておられたことが気になります。私は、ベッドタウンがなぜいけないのか理解できません。都市の価値を決める要因にはいろいろあると思います。都市の機能は、「住む」、「働く」、「学ぶ」、「遊ぶ」などありますが、その機能の中で「住む」ことが一番重要だと思っています。

 

日本は、東京一極集中が極端に進み、東京以外の都市は東京のベッドタウンのようなものです。私は神戸の街に大阪の人がどんどん住むようになればよいと思います。

 

例えば、芦屋市は関西の経済人が住みたくなる街として有名です。神戸市も芦屋市のように、関西の有力な人々が住みたくなる都市づくりを進めるべきだと思います。

 

神戸市は、都心に上質の住宅をつくり、関西各地から若い人や経済人、文化人などの有力な人が住みやすくなる街をつくるべきです。

 

私は、これからの神戸の都市づくりとして、「世界一住みやすい都市」、「世界一美しい都市」、「緑と花があふれる人にやさしい都市」「世界一ユニバーサルデザインが進んだ都市」を目指すべきだと考えます。

 

神戸は「ゆたかな生活文化にめぐまれた街」を目指すべきです。そして、そのゆたかな生活文化をベースとして、神戸ならではの生活文化産業を育てて国内は勿論のこと、世界に広く情報発信していくべきではないでしょうか。

 

神戸の都市を内外の人が住みたくなる、「世界一人にやさしく、住みやすいベッドタウン」にしましょう!

 

皆様はどのように考えられますでしょうか。

 

2019.12.3.(水曜日) 午後2時15分 里山 歩樹(藪野 正昭)