昨日の新聞を読んでいると、兵庫県の人口が19年から20年にかけてまた大きく減少したと伝えていました。
兵庫県の人口減は10年連続です。兵庫県の人口は、30年前の水準まで減少したとのこと。いったいいつまで、人口減少が続くのか心配になります。
しかも人口減がますます加速しているようで、昨年1年間で2万人以上の人口が減少したとのこと。このまま推移をすれば兵庫県の人口は、いつかは、130万人まで減少してしまいそうです。
兵庫県の人口は、この10年間で、14万人以上減少しました。14万人といえば神戸市の中央区の人口に相当します。このまま推移すれば、10年ごとに、神戸市の一つの区がなくなることになります。
兵庫県の人口減の最大の要因は、兵庫県人口の約3割を占める神戸市の人口が毎年減っていることです。
兵庫県の人口減に歯止めがかかるかどうかは、神戸市が鍵を握っています。また、一番の問題は、20代の若い人の流出が続いて、出ていることです。
大学を卒業すると、若い人の多くが、東京や大阪に就職を求めて、転出してしまいます。これからの時代を担う若い人がどんどん兵庫県から転出していることは大きな問題です。
なんとかしなければなりませんね。このままでは、兵庫県は高齢者の比率がどんどん高くなってしまいます。
ところが、神戸市の現状は、さらに深刻です。神戸市は、大震災で、一時、大きく人口が減少しましたが、その後は回復して、人口も一時、震災前の水準を超えました。しかし、その後、人口が若い人を中心に、毎年減っていきました。
以前、神戸市は日本を代表する政令指定都市でした。横浜、大阪、名古屋、札幌に次いで5位の大都市でした。
それが今では、福岡、川崎市に人口数を抜かれ、今は、全国第7位になりました。神戸市の人口減が止まらない限り、兵庫県の人口減はいつまでも続くでしょう。
しかし、兵庫県の中でも、神戸市の隣の明石市では、毎年、確実に人口が大幅に増えています。神戸と明石でどこが違うのか、よく研究する必要がありますね。
神戸市の中でも、灘区、東灘区、中央区、兵庫区などは人口がわずかながら増えています。人口が大幅に減っているのは北区と西区です。
神戸市では、郊外の西区、北区の人口を伸ばそうと駅前の再開発などに取り組んでいますが、その効果は、不透明ですね。若い人が郊外に移り住むか疑問ですね。若い人は、都心の便利なところで住むことを選択する可能性が高いです。
時代の流れは変わりました。時代の流れは、都心回帰です。郊外から街の中心に移る時代になっています。その証拠に、神戸市でも、都心に近い市街地の東灘区、灘区、中央区では人口が増えています。
私は、中央区のポートアイランドや東灘区の六甲アイランドに、若い人向けに、良質で、比較的安価のマンションをたくさん建設して、大阪などで働く若い人を誘致できないかと考えています。
若い人が、神戸から出て行くのは、神戸で働く機会が少ないからです。残念ながら、今の神戸経済にはかつての勢いはありません。
そこで、大阪経済の活力を活用して、大阪で働く若い人が神戸のポートアイランドや六甲アイランドに住んでもらうことを考えてはどうでしょうか。
そのためには、ポートライナーや六甲ライナーの増便を図る必要がありますが、ポートアイランドと六甲アイランドからはJRを使っていけば1時間以内に大阪に行くことができます。
かつて、私の知人が大阪府で勤めていた人で、六甲アイランドのマンションで住んでいたことがあります。彼は神戸の街は自然が多くて、街もおしゃれできれいだと言っていました。
神戸の街は大阪に比べると、自然に恵まれ、住宅環境は優れています。神戸に良質な住宅を確保できるなら、若い人々は、神戸で住みたくなると考えます。
それと、新聞を読んでいて、注目したのは、昨年1年で兵庫県では外国人の人口が7000人以上増えたことです。
外国人が大勢兵庫県にやってくるということは兵庫県がそれだけ、外国人の目には、素晴らしい地域だと評価されているということですね。このことをよく研究して、これから兵庫県は神戸市の人口減対策に役立ててほしいですね。
兵庫・神戸は外国人にとっては、まだまだ住みたい地域として、高く評価されています。
政策次第では、外国人のほかにも、日本の若い人も、兵庫・神戸に人が集まってくる可能性があります。
兵庫・神戸、ガンバレー!!
2020.2.10.(月曜日)午前11時30分
里山 歩樹(藪野 正昭)