今日は、2月29日。
今日は4年に一度のうるう年です。すっかり忘れていました。今日は3月1日とばかり思っていましたが、新聞を読むと2月29日と書いてありました。
朝刊では、どの新聞も昨日の安倍総理の全国一斉休校がトップニュースになっています。このたびの緊急措置については、賛否両論あるようですね。
政府の方針通り3月2日から休校にする地方自治体がほとんどですが、中には、その方針に従わずに、独自のやり方をする地方自治体もあるようです。
このような緊急事態への対応は、リーダーのリーダーシップが問われますね。この度の事態の対応を見ていて感じるのは、北海道知事のリーダーシップですね。
まだ若い知事のようですが、このたびのコロナリスクへの対応の素早さや決断力は見事だと思いました。
昨日も知事が自ら記者会見して、非常事態宣言をして、週末での外出自粛を訴えました。知事の危機感が伝わってきました。
報道を見ていると、このたびの知事の非常事態宣言にはおおむね賛成意見が多いようです。国の全国一斉の休校宣言に対する国民の反応とは、ずいぶん差があるように感じますね。
国の方針に対する国民の反応の背景にあるのは、リーダーに対する信頼感ですね。まだ年の若い知事ですが、北海道民の知事に対する信頼度は高いと感じました。
私は今回のコロナリスクに対する政府の決定は、やむを得ないと考えます。昨日のブログで書いた通り、むしろ、遅きに失したとの思いを持っています。
このたびの全国一斉休校に対する賛否が分かれているのも、よく理解できます。賛否ともにもっともな意見であります。難しい問題ほど意見が分かれるのはそれだけ判断が難しい問題だということを表しています。
このような判断が分かれる困難な問題には、リーダーの力が問われます。最後はリーダーに対する信頼感です。あの人が決めたからそれに従うと、多くの人が考えるかどうかです。
政府の決定に世論が分かれるのは、国のリーダーに対する信頼感の欠如が背景にあるからだったと思います。これまでのさまざまな諸課題に対する疑義が、首相への信頼感が低い要因となっているようです。
世論調査では、安倍内閣に対して不支持の最大の理由は、「信用できない」と回答しています。これでは、首相がいくら号令を出しても、国民は納得しません。
私は神戸の経済団体に勤めて、多くの経営者を見てきましたが、成長する企業にはかならず優れた経営者がおられました。企業も経営者次第だといつも思いました。
企業も、都市も、国も同じです。リーダーによって発展したり衰退したり、よい方向に発展したり、悪い方向に行ったり、リーダー次第です。
私はリーダーで、いつも思い出すのは、神戸の代表的企業の一つ「ノーリツ」の太田会長のことです。一代で日本を代表するガス風呂の会社を設立されました。
太田さんは、神戸のあの大震災のときに、神戸商工会議所副会頭、会頭代行として、神戸経済の復興に陣頭指揮を発揮されました。
あの大震災の中で様々な困難なことが発生しましたが、太田さんが指示を出されると、みんなその指示に従いました。太田さんに対する信頼感は絶大なものがありました。私も何か判断に迷ったときは、必ず太田さんに相談しました。
賛否の意見が分かれる問題でも、太田さんに相談すると即断即決でした。いつも「大丈夫だ。何とかなる」と言って、私を励ましていただきました。
周囲から強い反対がある問題でも、太田さんも了解されていると言うと、みんなはその判断に文句を言わず、従ってくれました。
太田さんに対する信頼感は絶大で、当時の兵庫県知事も神戸市長も太田さんを頼りにしていました。何か問題があると、知事も市長も太田さんの意見を伺いに来られました。
それも太田さん個人に対して、全幅の信頼と無私の人柄に対して、絶大な尊敬と信頼を寄せていたからです。
私は「真のリーダー」とは太田さんのような人を言えるのだと思いました。今日の日本に真のリーダーがいるかどうかが問題ですね。
私は、このたびのコロナリスクに対する北海道知事に優れたリーダーの姿を見たように感じて、うれしく思いました。日本にも、地方に優れたリーダーがいるように感じて、安心しました。
優れたリーダーがこれからも、日本の地方から多く出てくることを心から期待します。
優れた若いリーダーに期待しましょう!
2020.2.29.(土曜日)午後12時25分
里山 歩樹 (藪野 正昭)