ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【神戸通信】-「神戸の大学について」

このブログもいよいよテーマがなくなってきました。

これまでに160日以上も毎日書いていましたので、ネタ切れになるのも無理はありません。

 

そこで、今日は思いつくままに、神戸の大学について書くことにします。神戸の代表的な大学と言えば「神戸大学」ですね。関西では、京都大学大阪大学神戸大学が三大大学として有名です。

 

関西の人は、誰もがこの3つの大学に入ることにあこがれています。3大学それぞれに特徴があります。神戸大学は、特に経済学部と経営学部にすぐれた先生がいることで知られています。

 

神戸大学の経済学部や経営学部からは、日本を代表する大企業の経営者をたくさん輩出しています。それに対して、理系が強いのが京都大学です。

 

京都大学からは物理学、化学、医学からノーベル賞学者がたくさん出ていて、京都大学は学術研究では我が国トップの大学です。大阪大学も当初は経済学の大学として発足しましたが、近代は理系ですぐれた成果を出しています。

 

それに対して、神戸大学は経済、経営、文学などでは今もすぐれた先生を有していますが、京大や阪大にくらべると工学や物理、医学などの理系が少し弱いと言われています。

 

このため、以前は神戸の経済界からも、神戸に理系の大学を創設することを要望したこともあります。

 

神戸には、公立大学には、兵庫県立大学が神戸の西神地区に設置されています。兵庫県立大学は、もとは神戸商科大学でしたが、その後姫路にあった国立の姫路工業大学と吸収合併して、兵庫県立大学になりました。

 

もとは、経営学部だけの単科大学でした。今は合併して、経営、経済に加えて、理工系の学部を有する総合大学になっています。

 

神戸にある私立大学としては甲南大学があります。甲南大学は、阪神地区にある企業の経営者が、子供のための大学として設立された大学です。そのため、学生には経営者の子供が多い大学です。

 

私の知っている神戸の企業の経営者の多くも、甲南大学に息子さん達を入学させていました。甲南大は経営と経済が中心で、教授も神戸大学出身の人が多い大学です。

 

神戸には、そのほかにも、神戸学院大学やファッション系の神戸芸術工科大学ダイエーの創業者が設立した神戸の流通科学大学など多くのユニークな大学があります。さらに、神戸には多くの女子大学があります。

 

その中でも神戸薬科大学はすぐれた薬科大学として知られています。このように神戸にはたくさんの大学が集積しています。神戸は京都ほどではありませんが、すぐれた大学が立地する学園都市です。

 

関西で有名な関西学院大学も、創立は神戸でした。その後、西宮に移転しましたが、関西学院のルーツは神戸にあります。

 

神戸の大学からはすぐれた経営者や人物が誕生しましたが、近年は、その大学にもかつての輝きが失われつつあります。

 

神戸の大学の大きな問題は、卒業生のほとんどが、神戸から出ていくことです。せっかく神戸の大学で勉強しても、卒業後は多くの人が東京や大阪の企業に就職してしまいます。

 

神戸の大学の卒業後に学生達は東京などに出てしまいます。そのため、神戸、兵庫県では、若い人の人口がどんどん減っています。

 

一番の課題は、神戸には、学生が就職したくなる企業が少ないことです。優秀なトップの学生は、卒業後は東京などの有名ブランド企業に就職してしまいます。

 

神戸には、有力な中堅企業がたくさんありますが、残念ながら世界的に有名なグローバル企業は神戸には少ない。そのため、学生の多くが東京の大企業に行くことを希望します。

 

私が特に残念なのは、神戸のすぐれた企業も本社を実質的に東京に置いていることです。そのため、神戸の企業に就職しても、多くの人が東京勤務になってしまうことです。

 

例えば、神戸を代表する神戸製鋼川崎重工業にしても、登記上の本社は神戸にありますが、東京本社を置いて、本社機能は東京に置いています。そのため、神戸の本社には、役員が一人ぐらいしかいません。

 

また、ワールドやUCC上島珈琲にしても、神戸発祥の企業ですが、神戸本社には人が少なくなって、東京本社に社長以下、役員のほとんどが東京に在住しています。そのため、若い社員も多くが東京に勤務しています。

 

神戸の大学を卒業した若い人も多くが東京に行ってしまうのが実態です。このため、私は以前から、神戸に本社を戻す運動をできないかとずっと考えていました。

 

神戸の企業が東京に行くのはそれなりの理由があると思いますが、何とかして神戸に本社機能を戻してほしいですね。

 

神戸には、ネスレ、P&Gなどの日本本社が立地していますが、それらの外資企業は東京にまったくこだわっていません。グローバルに活動する外資企業はむしろ神戸に立地することをメリットと考えています。

 

ネスレはかつて一度東京に本社を移しましたが、数年でまた神戸に戻ってきました。神戸には社員が働きやすい環境がそろっていたことがその最大の理由でした。

 

神戸の企業にも、ぜひ本社機能を神戸に戻して、そして、神戸の大学の卒業生を、神戸で採用してほしいですね。

 

皆さんはどう思われますか。

 

「神戸に本社を戻しましょう!!!」

 

 

2020.4.6.(月曜日)午後12時10分

里山 歩樹 (藪野 正昭)