ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【兵庫通信】ー「熊が出ました!!」

昨日、テレビのニュースを聞いていると兵庫県内で熊が出没して、各地で被害が出ていると言ってました。

 

兵庫県内のどこかと思っていると、なんと私が住み育った川西市とのことで、びっくりしました。川西市内には大きな団地が開発されたりして、人口も増えていますが、昔は、川西といえば山と田畑だけの田舎でした。

 

そのため、川西には、以前からいのししや鹿、さらには猿などが出ることがよくありました。特にいのししと鹿は少し山の近くに行くと、よく見かけました。

 

いのししや鹿によって田畑の産物を荒らされる被害が大きな問題になっていました。そのため、いのししや鹿をとる猟師もよく川西で、いのししや鹿を退治していました。

 

そのため、私は子供の頃は、いのししや、鹿の肉をもらって食べたことがあります。私は川西に生まれ、育ちましたが、熊が村の中に出るようなことはありませんでした。熊は能勢の山に行くと、よく出ました。

 

「能勢の山奥に入ると熊が出ましたので注意してください。」という看板がよくありましたが、川西の町の中に熊が出るようなことは聞いたことがありません。

 

ところが今年は、すでに川西の町中で熊が出没する事例が4件もあるとのことです。熊が人が住む町中で出るということは山でのどんぐりなどのエサが不足しているのだと思います。

 

熊が人里に出てくるのは、山の中のドングリが少ないためだと言われています。そして、里山が荒れているため、ドングリをつくるブナなどの広葉樹が少なくなっているためだと言われています。

 

私が子供の頃は、里山にはまきをつくったり、炭を焼くために、村人が毎日のように、入って、山の育成に努めてきました。

 

そのため、里山は熊などの動物と、人は社会との境界地域になっていて、熊などの野生動物は、人が住む地域に入らないようになっていました。

 

日本経済が成長して、里山に人が入らなくなって、里山が荒れてきました。そのため里山が熊などの動物が住む地域になってしまいました。

 

そのため里山にエサをとりにきた熊が間違って町中に入って来るようになったと考えられます。今日、リハビリに行ったときに同乗していた女性も、家の近くに熊が出たと言ってびっくりされていました。

 

造成された住宅地まで熊が出てくるとは驚きです。同乗していた女性は、熊がこわくて、外に出ることができませんと言っておられました。

 

行政も熊対策に困っているようですが、里山が荒れているかぎりは、熊はこれからも、どんどん町中に出てくるでしょう。熊と人間が共生できる環境を何とか取り戻したいですね。

 

自然は、私たち人間だけのものではありません。熊などの動物にも必要なものですからね。

 

このブログを書いているときに、ラジオでニュースを聞いていると、あるところで、熊におそわれて、男性がケガをしたと言っていました。

この川西にも熊が出ると思うとひとごとではありませんね。

 

何か熊と人間が共生できるよい方策がないでしょうかね。

 

 

2020.10.22.(木曜日)午後1時20分

里山 歩樹 (藪野 正昭)