ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【神戸通信】ー「灘の清酒について」

神戸は日本一の酒どころです。

西宮から、神戸の地域には灘五郷があり、そこでは全国の日本酒の約25%が生産されています。

 

灘五郷の酒蔵では新酒の仕込みが進んでいます。新酒の蔵出しをした蔵元もあります。私は現役時代、日本酒の振興をしてきましたので、この時期には神戸の酒蔵によく行きました。

 

この季節には、灘の新酒をPRするためのイベントも開催しました。日本酒は近年は酒ばなれが進んで苦しんでいましたが、ここ数年は、和食ブームで海外への輸出が増えてきています。

 

日本酒の「SAKE」はいまや世界的に知られるようになって、海外の有名レストランでも、ワインと同じように「SAKE」を出してくれるレストランが増えてきたと聞きます。

 

その灘五郷が、伊丹とともに先般、文化庁の日本遺産に認定されました。伊丹は清酒発祥の地です。伊丹で初めて清酒が開発されて江戸へ船で輸送されました。樽廻船に乗って、伊丹の清酒が江戸へ運ばれました。

 

 

その酒は「下り酒」として、高価な酒として喜ばれたようです。当時は酒は馬に乗せて江戸に届けていましたが、伊丹の酒メーカーが、伊丹から船で江戸に送ることを考えて、日本酒が急速に江戸に広まりました。

 

日本酒は近年、日本酒ばなれや、ワインなどのアルコール飲料に押されて、停滞が続いていましたが、今、世界で日本酒が評価されつつあります。

 

今年もボジョレーヌーヴォーの季節となりました。灘五郷での新酒の蔵出しが始まります。ところが、今年はコロナのために、日本酒の消費が減っているようです。

 

飲食店にお客様が来なくなったために、日本酒の出荷額も大幅に減っていると聞きます。これからは忘年会、新年会のシーズンになりますが、コロナのために忘年会なども減るのではないかと心配されます。

 

日本酒は飲み屋に行かなくても、自宅で楽しめます。我が家でも先日、家内が灘五郷のブランド「灘の生一本」のセットをネットで買ってくれました。

 

これからは、寒くなると、燗にして飲みたいと考えてしまいます。皆様もこの冬は灘五郷のお酒を燗にして飲んでください。そして、神戸のメーカーがつくるいろいろな珍味をあてに食べてください。

 

神戸には珍味メーカーがたくさんあります。そのおすすめメーカーとして「伍魚福」のイカナゴ、「誠味」の昆布などが挙げられます。

 

皆様、寒い冬は神戸の珍味をあてにして、灘五郷の清酒を燗にして飲んでください。寒い冬も楽しくなりますよ。ワインのボジョレーヌーヴォーもよいですが、灘五郷のしぼりたての新酒はワインにも負けていません。

 

ぜひ、灘五郷の清酒をご賞味ください。

 

日本酒の文化遺産の味をご賞味ください。

 

 

2020年11月16日(月曜日)午前11時25分

里山 歩樹(藪野 正昭)