今日朝、目が覚めると(朝と言っても昼に近いですが)、自宅の庭
から、蝉の鳴き声が聞こえてくるように感じて、耳を澄ませている
と確かに蝉の鳴き声です。
じー、じーとの鳴き声はにいにいゼミです、しばらくするとぎーぎー
という鳴き声も聞こえてきました。アブラゼミです。わが家の庭で
は毎年沢山の蝉が孵化した蝉の合唱を聞かせてくれます。蝉の鳴き
声が聞こえると、夏がやってきたと実感します。
もう少して夏真っ盛りになると、沢山の蝉が一斉に鳴き出し、周囲
の音を打ち消すようが大きな鳴き声が聞こえてくるようになります。
「蝉しぐれ」ですね。私はこの蝉しぐれの音が大好きです。真夏の
暑い時に蝉しぐれを聞くと、何故か元気が出てくるように感じます。
蝉が待ちに待って孵化した喜びを力一杯叫んでいるようで、その生
命力が伝わってくるように感じます。
蝉は、5年ほど土の中で暮らし、夏になって地下から出て、太陽の
光にあたって孵化します。それからわずか一週間で短い命を終えま
す。蝉が木の枝などに止まり鳴いている姿を見れるのはわずか7日
です。蝉はその短い時間に命を凝縮して懸命に鳴くのです。
蝉しぐれには 蝉の叫びが聞こえます。そう考えると、蝉がいとおし
く感じられますね。蝉の鳴き声に儚さを禁じ得ません。
皆さんは、蝉が地中から出て孵化する様子を見たことがありますか。
白い羽が太陽の光にあたって神秘的です。その美しさに感動します。
必死になって命がけで孵化する姿は感動的です。しかし、その8日
後には生を終えます。だから、その短い時間に命の限り鳴くのです
ね。
何か儚いですが、貴く感じますね。
この夏、じっくり、蝉の美しい鳴き声を楽しみたいですね。
2014.7.20. 里山 歩樹