私は、先ほど、家族でシンガポールに行ってきました。
その旅行記については既にブログで４回にわたって報告しました。
今日は、シンガポールに行って思ったことを書きたいと思います。
シンガポールは二度目でした。今から２０年も前にチャンギ空港と
街づくりの視察に訪問しました。その時は、立派な空港と近代的な
街並みにビックリしました。ゴミ一つない清潔な街に感激した記憶
があります。ただ、その時は、神戸の街と比べると、自然がなくて、
近代的なビルばかりで街に潤いがないように感じました。
シンガポールは今年建国５０年の新しい都市国家です。今回、数十
年ぶりに訪れて目についたのは、街に緑と花が溢れている事でした。
花と緑の都市になっていました。以前と同じように街は清潔で、ゴ
ミ一つありませんでした。その上に花と緑が溢れており、街に彩が
あるように感じました。
さらに、近代的な高層ビルが街全体にうまく配置されていて町全体
の景観が美しく見えます。街全体が綺麗にデザインされているよう
に見えました。国の都市計画が明確な方針のもとに作成されている
ように思いました。
日本の街では、建築主が、勝手気ままに高層ビルを建てて、街の景
観を損なっている事が問題となっていますが、シンガポールでは厳
しい規制がなされているように感じました。シンガポールの街の美
しさに改めて感心しました。
シンガポールは今年建国５０年の新しい国です。さらに資源も特に
ありません。歴史のある名所旧跡も緑豊かな自然もありません。私
の知る限り大きなメーカーや会社もありません。それでいて、国民
一人当たりの所得は世界トップクラスです。日本よりはるかに豊か
な国です。聞くところによると、人の教育に力を入れており、教育
費はほとんど無料だと聞きました。
それでは、何で所得を得ているのかと言うと、観光と、港とチャン
ギ空港を活用しての物流サービスです。シンガポールは、世界有数
のコンベンションシティです。世界から、観光に加えて会議や展示
会の為に人が押し寄せます。英語が通じる事に加えて、ホスピタリ
ティが素晴らしいので、何度も人が訪れます。ショッピングの街と
しても有名です。
物流では、世界から貨物が港に集められて、世界一のチャンギ空港
から飛行機で全世界に輸送されます。ＳＥＡ＆ＡＩＲシステムは有
名です。これも物流サービスです。このようにかんがえると、シン
ガポールは、観光を中心とするサービス業で所得を生み出している
ことがわかります。サービス業で一番大切なことはホスピタリティ
です。おもてなしです。
シンガポールは優れた「おもてなし」よって雇用を生み所得を得て
いるといえましょう。日本でも、地方の活性化が大きな課題となっ
ていますが、ややもすると、活性化のために、物づくりの工場や会
社を誘致したり、地場産業の振興に取り組むことが多いですが、そ
れも重要ですが、シンガポールを見ていると、観光などのサービス
産業の振興が大事なように思います。
神戸の街も、もっともっと、観光関連産業の振興に力を注ぐ必要が
あります。神戸にはシンガポールにはない豊かな自然があります。
この自然を生かしながら、街並みをさらに整備して、花や緑が溢れ
る綺麗な街にしていく事が重要です。それと、街全体の景観とホス
ピタリティをさらに高めることが求められます。
世界が豊かな成熟社会になって、これからの戦略産業は広い意味で
の観光産業であると思います。
今回、シンガポールを訪れて改めて強く感じました。
２０１５．８．２６． 里山 歩樹
