ひょうご☆ふるさと~風だより。

グルメもファッションも山も海も豊かな兵庫・神戸の魅力を、里山から毎日発信します。ようこそ神戸へ!

神戸の産業振興と経済活性化に40年以上尽くした経験を活かし、
里山歩樹が兵庫の里山から元気に発信します。
兵庫いいとこ何度もおいで♪

【日常通信】―雛祭りの思い出

寒いですね。

 

また冬が戻ってきました。部屋の温度計も7度でした。リハビリに

でかけるため玄関をでると寒くて震えました。玄関の梅の花もあま

りに寒くて泣いているように見えました。病院に行き、部屋の中で

自転車漕ぎをしてから田圃まで散歩に出かけましたが、風が冷たく

て震えました。

 

空を見上げると、白い物がひらひらと降ってきます。雪です。春の

雪です。寒いはずです。毎年、3月に入ってからも1、2度は雪が

降ります。今年もあと一回は雪が降るでしょう。これも本格的は春

を迎えるための準備と思って我慢しましょう。冷たい雪が降ってき

たので、散歩を切り上げて慌てて病院に帰りました。

 

病院のエレベーターを待っていて壁の方を見ると可愛い雛人形が飾っ

てあります。3月3日が雛祭りの日でしたので、病院のスタッフの

人が手作りで紙の雛人形を作って飾ってくれたのでしょう。患者さ

んは女性の人が多いのでよろこんでいることでしょう。3月3日の

日は我が家では家内が夕食にちらし寿司を作ってくれました。私の

大好きな料理です。久しぶりに家内のちらし寿司を食べました。美

味しかったです。雛祭りにはやはりちらし寿司ですね。

 

亡き母も雛祭りの日には必ずちらし寿司を作ってくれました。大き

な木の桶に一杯作ったちらし寿司を家族で「美味しいね、美味しい

ね」と言いながら夢中で食べたものです。家内が作ってくれたちら

し寿司は母の物と同じ味がしました。なつかしい味です。

 

娘が幼い頃は雛祭りの日には家内が立派な雛人形を我が家の日本間

に飾ってくれました。確か娘のために家内のご両親から頂いたと思

いますが大きくて見事な雛人形です。組み立てるのが大変でした。

家内が一体一体箱から丁寧に出してひな壇に飾っていました。飾り

終わるのには相当な時間がかかりました。

 

日本間に飾った立派な雛人形を母が見てその立派さに感心して「わー。

きれいね。やっぱり女の子がいると華やかでいいね!」と嬉しそう

に眺めていました。わが家は男ばかりの3人兄弟で雛人形を飾るの

は初めてで嬉しかったようです。勿論、娘も大きい雛人形に大喜び

です。

 

雛祭りで思い出すのは母が菱餅を作ってくれたことです。赤、白、

緑の3色の菱餅を作ってくれました。自宅の畑に芽を出したヨモギ

を採ってきて緑の団子をつくってくれました。3色の菱餅を火鉢の

炭火で焼いて砂糖をつけてたべました。子供の頃はこの菱餅が大好

きでした。素朴な味ですが美味しくて母に止められるまで沢山食べ

ました。今でそのおいしさを思い出す事があります。

 

雛祭りの日は母が甘酒も作ってくれました。甘くておいしいので何

杯も飲むと顔がぽっとほてってきていい気分になりました。母も甘

酒が好きでした。なつかしい思い出です。最近はこのような四季折々

の行事をしなくなったのが残念ですね。このような日本らしい伝統

や慣習はこれからも引き継いて大切にしたいものですね。

 

昔はテレビもスマホもありませんでしたが心豊かな時間がゆったり

と流れていたように感じます。季節感があり、風情があり人情味が

ありました。雛祭りのような行事を家族で楽しむ心のゆとりがあり

ました。

 

時間がゆったりと流れて季節の移り変わりを楽しむ事が出来ました。

故郷の懐かしい雛祭りの思い出です。

 

2015.3.5. 里山 歩樹