ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【兵庫通信】-川西の栗

今日は快晴。

 

青い空が広がっています。気温は一段とさがってきました。今

日、7日は、暦の上では冬の始まりを告げる「立冬」です。神

戸気象台の報告によると今日の朝は兵庫県の各地で今季最低の

気温になったとのこと。例年より、3~4度低い気温になりま

した。

 

今朝の新聞を読むと各地から冬の風物詩の記事が報告されてい

ます。三田の農家では寒風にさらして作る「干し柿」づくりが

ピークを迎えていると、農家の軒下に吊るした干し柿の写真を

掲載しています。

 

日本海の港ではマツバガニが解禁になって、初セリが行われま

した。初値は最高で一匹33万円の価格がついたようです。ネッ

トのニュースを見ると北陸の海の港ではズワイガニが一匹13

0万円を超える史上最高の高値がついたと伝えていました。

 

例年の事ながら、カニの高値には驚かされます。カニの足一本

が数万円のする計算になります。私も蟹は好きですが、足一本

が数万円もする蟹は怖くて食べられませんね。このような記事

を読むと今年もいよいよ本格的な冬の季節に来たと思います。

 

昨日のブログで柿の話しをしました。今年は柿が大変な豊作の

ようですが、一方では栗は不作のようです。同じ地域でも、豊

作の物と不作の物があります。自然の不思議を感じます。私の

ふるさと川西は栗の産地として古くから知られています。栗で

もいろいろな品種がありますが、」その最高級の栗が「銀寄

です。栗の粒が大きくて甘いので有名です。

 

川西の栗づくりは1000年以上も前から行われていました。

川西の栗である銀寄は千年も前から時の政府や朝廷に献上され

ていたと言われています。私は子供の頃から我が家の栗山に栗

拾いにいっていましたので。栗が大好きでした。秋になると栗

拾いと松茸探しが楽しみでした。栗山で拾った栗でも吟寄の栗

は粒が大きいので、すぐに分かります。

 

食べると他の栗と甘さがまるっきり違います。栗の皮を剥くと

実が金色しています。私が山から栗を拾ってくると、祖母と母

が庭で採れた枝豆と共にゆでてくれました。私はそれをおやつ

として食べるのが楽しみでした。母はよく栗ご飯を作ってくれ

ました。

 

私は栗の入ったご飯が好きでした。特に赤飯の栗ご飯が大好き

でした。栗の入った赤飯にごま塩をかけて食べると、それだけ

で、何も他におかずがなくても満足でした。いくらでもおかわ

りをして食べる事が出来ました。私は、時々、栗入りの赤飯に

ごま塩を少しかけてお茶漬けにして食べました。母には行儀が

悪いと食べ方だと言われたことがあります。

 

栗の食べ方の中で一番美味しいのは焼き栗だと思います。特に

粒が大きい銀寄の栗は炭火で焼いて食べるのが最高に美味しい

と思いました。私は、栗が破裂しないように栗に傷をつけてか

ら炭火の中に入れて焼き栗をよく作りました。

 

川西の銀寄栗は高級な栗として有名で、価格の他の栗に比べる

と倍以上しますが、一度食べるとその味が忘れられなくなりま

す。甘みが強いので、高級なお菓子に使われています。以前は、

この時期になると各地から栗拾いの人が大勢、川西や能勢にやっ

てきましたが、今は少なくなったようです。

 

最近は栗をどうようにして食べるのか知らない家庭が多くなっ

てきたと聞きます。栗がどのようになっているのかも実際に見

た事がない人が多くなってきました。栗はドングリの一つです。

冬は山に暮らす鹿やウサギ、クマなどのエサになります。今年

は、クマが人里に出てきて問題になっていますが、栗が不作で

ある事も関係しているのかも知れませんね。

 

ついでに川西の秋の味覚ではイチジクがあります。イチジクは

私も好きな果物です。昔は、我が家の畑でも沢山採れました。

イチジクは甘くて柔らかいので、祖母や母が特に好きでした。

 

川西のイチジクはワインにしたり、お菓子の材料にして使われ

ています。川西地域では、その他にブドウ、モモ、柿などもお

れます。その中でも銀寄の栗とイチジクが特に有名です。皆さ

んも一度栗拾いに川西に来ませんか。きっと忘れられない思い

出になりますよ。

 

「栗拾い 焼き栗にする 香りよし 歩樹」 

 

 

私もまた、栗山にいって栗拾いをして栗ご飯を食べたいと思い

ます。ごま塩をかけて食べた栗の赤飯の味を思い出しますね。

皆さんも、千年以上も歴史のある川西の栗を是非ご賞味下さい。

栗の美味しさを改めて見直しますよ。

 

「 栗食べて 故郷思う 秋の空 歩樹 」

 

2016.11.7.里山 歩樹