秋も深まりました。
寒く感じます。数日前から寝るときは毛布と冬布団に変えました。
今日は午前中、雲っていました。家内の話では昨夜、雨が降ったよ
うです。これからは、雨が降るたびに寒さが増していきます。午後
からは青空が見えてきましたが、気温は低く肌寒く感じます。日が
暮れるのが早くなり。５時を過ぎると暗くなってきました。西の方
を見ると夕焼けで赤く染まっています。窓から見える夕焼けが美し
く感じます。
昼の間に窓を開いて庭の植木を見ると、キンモクセイの木を眺める
と、オレンジ色の小さな花が枝にぎっしり咲いていました。窓を開
けるとほのかな甘い香りが漂ってきました。キンモクセイの木がオ
レンジ色で輝いています。窓から見える近所の空き地の色が黄色に
変わってきました。夏の間は雑草が青々と茂っていましたが、秋が
深まり雑草が枯れて茶色に変わってきました。秋の深まりを感じま
す。
何故か、秋になってよく夢を見るようになりました。秋の夜長、よ
く寝ているせいでしょうか。夢の内容は昔の仕事の話が多いです。
現役の時に困ったり、苦労したりした仕事の話がほとんどです。夢
の中でも悩んだり、苦しんだりしています。時々、うなされて、目
が覚める事があります。夢だったと分かると、ホッとして眠り直し
ます。
昨夜は、珍しく小学生の時の「修学旅行」の夢を見ました。修学旅
行の行き先は伊勢神宮でした。当時は修学旅行には伊勢神宮に行く
のが定番でした。私は旅行が苦手でした。乗り物に乗るのが嫌いで
した。乗り物酔いをするのです。特にバスや自動車が苦手でした。
排気ガスの匂いを嗅ぐと気分が悪くなりました。しかし、修学旅行
はバスで行きました。歩いては行けません。
前日から不安で眠れませんでした。小学校から伊勢までは何時間も
あります。バスに乗っている間は苦しくて大変でした。私はなるべ
く気を紛らわす様にして我慢していました。それでも真っ青な顔に
なっていました。伊勢に着くのが待ち遠しかった記憶があります。
ホントに苦しかったです。あの時の苦しい思い出が今も思い出しま
す。伊勢神宮につくとホッとしました。バスから降りるとすぐに元
気になりました。
旅行で旅館に泊まるのは初めての経験です。ワクワクしました。何
しろ家以外で泊まるのは初めてでした。全てが新鮮で面白かった記
憶があります。旅館の大広間で皆が揃って食事をするのが楽しかっ
た。夜は、大きな部屋で布団を横に並べてみんなと一緒に寝ました。
しかし、寝る時間になっても、皆、興奮してなかなか、寝付けませ
ん。いつまでも、ワイワイ騒いでいます。先生が寝るように注意し
てもやめようとしません。そのうちに。誰かが枕を投げてきました。
それがきっかけで枕の投げ合いが始まりました。もう、部屋の中は
大騒ぎです。とても寝るどころではありません。私も、負けじと枕
を投げました。誰かが投げた枕が私の頭に当たりました。私は、そ
の枕を投げ返しました。
その時、先生が部屋の見回りにやって来ました。私が枕を投げると
ころを見た先生は怒って、私に廊下に出て立っているように指示し
ました。私は、しぶしぶ、言われたように廊下に出て立っていまし
た。
ところが立っていると急に眠たくなってきました。私は先生が部屋
から出ていくのを待って、わからないように部屋に入って布団に潜
り込みました。布団に入るとすぐに眠ってしまいました。目が覚め
たら朝でした。大変、疲れていたようです。
伊勢神宮の大きな鳥居や立派なお社には感動しました。お土産を買
うのが楽しかった記憶があります。少し母からお金を持たせ貰って
いました。そのお金で土産を買うのが嬉しかったです。初めての経
験です。何を買うか、悩みました。
結局、食べるものでは、伊勢の名物の「赤福」を家族の土産としま
した。それと真珠の置き物を買いました。祖母には孫の手と肩たた
き、母には伊勢神宮の中で箸を買いました。自分のためには木で作っ
た刀を買って帰りました。帰りのバスが心配でしたが、バスに乗っ
てしまうとすぐに寝てしまいました。友達も皆、寝込んでいました。
昨夜遅くまで騒いで寝不足でした。
乗り物酔いもなく、無事に帰ってくることが出来ました。母も心配
したようでバスが着くのを待っていてくれました。私の元気な顔を
見てホッとしたようでした。初めての楽しい修学旅行でした。遠い、
遠い昔の懐かしい思い出です。
あれから伊勢には行っていません。
また、機会があれば伊勢参りに行きたいものです。
２０１５．１０．１１． 里山 歩樹
