ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【日常通信】ー「田植えが始まります」

今年もはや、ふるさとの川西では田んぼに水が入れられるようになりました。まもなく、田植えが始まります。

 

田んぼに水が入ると、カエルがどこからか現れて、盛んに田んぼの水の中を泳ぎ回るようになります。カエルは、長い冬眠から覚めて、田んぼに水が入るのを待ち受けていたようです。

 

この時期、田んぼの近くに行くと、あちこちからカエルの鳴き声が聞こえてきます。カエルの合唱が聞こえてきます。私はカエルの鳴き声を聞くと、今年も田植えが始まる季節になったと実感します。

 

田んぼに水が入ると、カエルはあちこちに卵を産みます。私は子供の頃は、よく田んぼに遊びに行って、カエルが産んだ卵を見つけて、遊んだものです。

 

カエルの卵はゼラチンのようなものの中に小さな卵がいっぱい入っています。カエルが卵を産むと、しばらくすると、卵から小さなカエルの子供が出てきます。おたまじゃくしの誕生です。

 

おたまじゃくしは、初めは、しっぽが生えています。そのおたまじゃくしも、しばらくすると、足が出てきます。この季節に田んぼの近くに行くと、カエルの鳴き声があちこちから聞こえてきます。カエルの大合唱です。

 

私の子供の頃は、家の中にいてもカエルのにぎやかな鳴き声が聞こえてきました。カエルの大合唱は、梅雨の季節の風物詩でした。田舎育ちの私には、カエルの鳴き声は、心地よい声に聞こえました。

 

私はよく近くの田んぼに遊びに出かけては、カエルを捕まえて楽しみました。子供の頃は、田んぼにいるカエルが遊び相手でした。

 

私は、近くの田んぼに行っておたまじゃくしが成長していく姿を見るのが楽しみでした。カエルにもいろいろなカエルがいましたが、トノサマガエルが一番大きな声で鳴きました。

 

この時期、水の張った田んぼに行くと、田んぼの水の中には色々な水中動物が生きていました。ゲンゴロウ、水すまし、どじょう、たにしなど生き物の宝庫でした。この時期の田んぼは生命力があふれていました。

 

ときどきは、ヘビも水の中を泳いでいる姿を見ることがありました。私はこの時期に田んぼに行っては、色々な生き物を探して遊びました。田植えが始まるまでの田んぼは、生き物のオアシスでした。

 

しばらくすると、すぐに田植えが始まります。私は小さな子供の頃、よく親戚の田んぼに田植えの手伝いに行ったことがあります。昔は田植えは全部人の手で植えていました。

 

近くの農家の人が一緒になって、田んぼに横一列に並んで、苗を植えていきました。昔は田植えは重労働でした。水の張った田んぼの中に入って、苗を丁寧に植えていきました。

 

田んぼに入ると水が冷たく感じました。田んぼの中は泥でぬるぬるとしていました。田植えは本当にしんどい仕事でした。

 

今は、全て機械化が進んで、広い田んぼの田植えでも、1日で終わってしまいます。私が子供の頃は、田植えはたくさんの人が助け合ってやっても2~3日もかかりました。田植えは、以前は農家では一年で一番大変なときでした。

 

田植えが終わると、田植えの中には、たくさんのおたまじゃくしが生まれています。田んぼの近くに行くと、無数のおたまじゃくしが一斉に奥に逃げていきます。

 

おたまじゃくしの中には、大きなおたまじゃくしや、小さなおたまじゃくしがいました。大きなおたまじゃくしは、トノサマガエルのおたまじゃくしです。

 

私は田んぼに行って、おたまじゃくしのにぎやかな鳴き声を聞くのが好きでした。

カエルの鳴き声は心地よく感じました。

 

私は、カエルの鳴き声を聞くと心が穏やかになりました。ところが、人によっては、カエルの鳴き声がうるさく聞こえるようです。

 

あるとき、新聞で知りましたが、都会から引っ越してきた人の中にはカエルの鳴き声がうるさくて、寝られないと言って、文句を役所に言う人がいるとのこと。都会で暮らした人には、カエルの鳴き声は、騒音でしかないようです。

 

私はカエルの大合唱を聞くのが好きで、カエルの鳴き声が聞こえると、なぜか心が癒されるように感じました。カエルの大合唱は5月の頃の楽しい思い出でした。

 

今年もはや田植えが始まる季節になりました。

 

またカエルのにぎやかな鳴き声が聞こえるのが楽しみです。

 

 

2020.5.6.(水)午後12時5分

里山 歩樹 (藪野 正昭)