ひょうご☆ふるさと~風だより。

グルメもファッションも山も海も豊かな兵庫・神戸の魅力を、里山から毎日発信します。ようこそ神戸へ!

神戸の産業振興と経済活性化に40年以上尽くした経験を活かし、
里山歩樹が兵庫の里山から元気に発信します。
兵庫いいとこ何度もおいで♪

【神戸通信】―神戸の思い出の本屋

私は本が好きで、時間があれば近くの書店に出かけて時間を過ごし

ます。

 

書棚に一杯に並んだ本を眺めて入るだけで気持ちが落ち着きます。

初めて見る本をペラペラとめくっての立ち読みもスリルがあります

ね。店員さんの目を気にしながらさりげなく、すばやく読むのには

高等テクニックが入ります。

 

私が神戸に勤めだした頃は神戸には専門書を扱う本屋は少なくて、

大阪の旭屋や紀伊国屋まで行っていました。神戸では元町商店街

海文堂と丸善が有名でした。海文堂は海事関係の書籍では全国有数

の書店でした。二階にはギャラリーがあり、海事関係の資料や模型

が展示してありました。神戸では誰もが知っている老舗の本屋です。

残念ながら二年前に閉店になりました。

 

同じ元町商店街の1丁目に丸善がありました。洋書を探すときは丸

善に行きました。丸善の一階には高級な文房具売り場と「バーバリー

のスーツとめがねの売り場がありました。高級なペンを手で触って

「こんな万年筆で書きたいな」と考えながらも高くて手がでず諦め

て二階の本の売り場にいきました。三宮には漢口堂書店がありまし

たがあまり広くはありませんでした。

 

神戸には老舗の古本屋がいくつかありました。とくによく行ったの

三宮センター街一丁目にあった「後藤書店」でした。高い天井の

上まで積み上げられた古い本を眺めていると昔にタイムスリップし

たような不思議な感覚がしました。残念ながら丸善も漢口堂も後藤

書店もいつの間にかなくなりました。

 

元町の海文堂については神戸市が支援して再開することが検討され

ていると新聞報道で聞きました。その記事を読んだとき、「神戸市

もなかなかやるな」と思いました。その後、どのようになったかは

分かりませんが、神戸の文化の向上のためにもぜひ再開してほしい

でね。街中の本屋は市民にとっては図書館であり文化施設です。書

店や古本屋が街から消えていく事は市民の文化活動の拠点がなくな

る事です。

 

たまに都心の商店街を歩くと古くからあった老舗の店がいつの間に

かなくなっていて驚くことがあります。代わってふえたのが派手な

看板をつけた全国チェーンのドラッグストアや携帯電話の店です。

商店街に個性がなくなりました。昔はあったその商店街の持つ独特

の個性、雰囲気、情緒のようなものがなくなりました。これも時代

の流れで仕方がありませんが寂しいですね。

 

文化都市神戸の街では神戸の歴史を歩んできた老舗の店舗や歴史的

な施設は大切にしたいものです。神戸では都心の三宮にジュンク堂

書店が大きな書店を開設し市民に喜ばれています。ジュンク堂書店

は通路が広くてところどころに長椅子が置いてあり、ゆっくりと本

を読むことが出来ます。堂々と立ち読みができるようにした点では

画期的だと思います。ジュンク堂丸善と合併して今や、我が国を

代表する書店です。

 

ジュンク堂書店が最初に三宮に開店するときに仕事で関係したこと

があり、工藤社長は私と同年代なのでなんとなく親しみがわきます。

仕事の帰りに、ダイエー三宮店の最上階にあるジュンク堂書店によ

くたち寄ったものです。のんびりと本探しを楽しめました。店員さ

んの対応も親切で気持ちよかったです。

 

買った本を待ちきれずに隣接しているカフェで読んだ記憶がありま

す。

 

また、家族と一緒に行きたいものです。

 

2015.2.27. 里山 歩樹