今日、家の中から庭を見ると、さざんかの木に赤い花が咲いているのが見えました。
今年もさざんかの花が咲く季節となりました。私はさざんかの花を見ると、子供の頃に、田舎で過ごした当時のことを思い出します。
昔は、田舎では、家には垣根があり、その垣根にはさざんかの木が植えられていました。昔は、川西の農家では広い庭があって、その庭や家の周りは垣根がありました。
その垣根には、どこの家でもさざんかの木が植えられていました。冬になると、外に散歩に出かけると、垣根には赤いさざんかの花がいっぱい咲いていました。田舎の家ではどこもさざんかの木が植えられていたことが、今でも思い出されます。
さざんかの木には枝いっぱいに赤い花が咲いていました。道の上には、赤いさざんかの花びらがいっぱい落ちていました。私にとっては垣根のさざんかの赤い花は、冬の風物詩でした。
我が家の庭は、さざんかの木と、寒つばきの木が植えてあります。母が花が好きで庭の植木には花が咲くさざんかと寒つばきの木を植えました。
冬になると我が家の庭には赤いさざんかの花と寒つばきのピンクの花が庭いっぱいに咲いて、にぎやかになります。私は子供の頃、さざんかの花と寒つばきの花の区別ができなくて、不思議がっていました。
そうすると、母が、さざんかの花は少し小さい花、寒つばきの花は大きな花が咲くと言って教えてくれました。さざんかの花は赤が多いですが、寒つばきの木には、大きなピンクの花が咲きました。
そして、さざんかの花は花びらが一枚一枚散りますが、寒つばきのピンクの花は、花が一つ一つぼとっと落ちます。寒つばきの花は花ごとぼたっと落ちるため、庭に植えることを嫌う人がいると聞きました。
今日見たのはたった一輪のさざんかの花ですが、おそらく、これから、赤い花が枝いっぱいに咲くことでしょう。その次は、ピンクの寒つばきが枝いっぱいに咲き出すことでしょう。
今年もいよいよ、さざんかの花と寒つばきの木に花が咲く季節となりました。いよいよ冬本番ですね。花のきれいな冬がやってきました。
いずれ、雪が降るでしょう。
寒い冬は、庭に咲いたさざんかの赤い花と寒つばきの大きなピンク色の花をながめて、過ごします。
2020.12.16.(水曜日)午後2時
里山 歩樹 (藪野 正昭)