今日は、あの東日本大震災が発生してから、10年目にあたります。
ついこの間のように思っていましたが、はやくも10年が経ってたとは不思議な感じがします。
昨日から、テレビ、ラジオ、さらに新聞でも東日本大震災に関連するニュースや記事が特集として組まれていました。10年前の東日本大震災では2万以上の人が亡くなりました。
さらに、今になっても2000人以上の人が行方不明となっています。新聞報道等を読んでいるとハード面の復旧復興はだいぶ進んでいるようですが、東北の人々の心のケアや、まちのにぎわいや活気はまだまだのようですね。
私は26年前の阪神・淡路大震災を経験しましたので、10年前の東日本大震災が発生したときは、阪神・淡路大震災のことを思い出して、心がしめつけられるようでした。
東北ではハードの復興は進みつつあるようですが、本当の復旧復興はこれからですね。阪神・淡路大震災の経験から言うと東北の復旧復興はこれからが正念場です。大震災の後遺症は、これから効いてきます。
阪神・淡路大震災のときも、最初の10年は必死に取り組んでいたので、ハード面の回復は予想より早く進みましたが、後遺症は長く残りました。
特に一番の問題は、風化が進んで、大震災のことが、人々の記憶から忘れられていくことでした。
阪神・淡路大震災のときも、10年も経つと人々の記憶から大震災のことが失われて、風化がどんどん進みました。震災が発生したときに感じたことも、忘れられていき、震災に対する備えもどんどんしなくなりました。
そして、後遺症だけが残って、被災地のにぎわいや産業の活力が失われていきました。これからの一番の敵は大震災の風化です。日本人は忘れやすい国民性があります。大震災の記憶も、どんどん失われていきました。
東北大震もこれから風化が進んでいくのではないか心配されます。東北大震災は、地震に、津波、原発事故の三重苦で、その被害は阪神・淡路大震災の3倍近くも大きいものがあります。
そのため、後遺症もこれから長く続くことが予想されます。私たちは決して風化させてはなりません。
日本は震災列島と言われています。東日本大震災の経験をいつまでも風化させることなく、長くこの経験を、伝え続けていくことが大切です。
「頑張ろう、東日本。」
「頑張ろう、東北。」
2021.3.11.(木曜日)午後2時30分
里山 歩樹(藪野 正昭)