先日、新聞を読んでいると、我が川西地区で、ゲンジボタルが飛んでいると記事に出ていました。
今年も、ホタルが飛び交う季節になりました。早いものですね。暑い夏と言えば、ホタルのことを思い出します。
私が子供の頃は、自宅の周囲は田畑や川、野山ばかりでした。夏になると、その田畑や川にホタルを見に行くのが夏の夜の楽しみでした。
子供の頃はよくホタル狩りに出かけました。ホタルには、大きなゲンジボタルと、小さなヘイケボタルがいました。私達はゲンジボタルを選んで、とりました。当時は、竹のほうきでホタルをとりました。
我が家の近くには、塩川というきれいな川が流れていました。夏になるとその塩川の周辺に、たくさんのホタルがほのかな光をつけながら、あちこちにいっぱい飛んでいました。
塩川のそばの畑ではホタルが乱舞していました。そのときの光景は、子供の目にも、きれいで感動しました。
私は、竹ぼうきでゲンジボタルをとって、虫かごに入れて、家に持って帰りました。家に持って帰ると、家の中につった蚊帳の中にホタルを離しました。
電気を消していると、ホタルが蚊帳の中で飛び回る光景が見えました。私はホタルがほのかな光をともすのを見ながら、横になって眠っていました。
当時は、テレビも何もありませんので、夜になっても何もすることがありませんでした。そのため、夏になると、暗くなるのを待って、ホタル狩りに出かけるのが唯一の楽しみでした。
ホタルがよく出る塩川や畑の近くに行くと、近所の人がたくさんホタル狩りに来ていました。ホタルの数はいっぱいいるので、ホタルは何の苦労もなくたくさんとれました。
私は小さいヘイケボタルは、逃がしてやり、ゲンジボタルだけを虫かごに入れて、家に持って帰りました。
虫かごに入れたホタルには、畑でとってきた水草を入れて、そして少し、水をかけてやりました。ホタルは虫かごの中でも、「チカチカチカ」とお尻で光を飛ばしていました。
私の子供の頃は、外に出かければどこでもホタルを見ることができました。田畑や、小川の周辺に行けば、ホタルが乱舞している光景が見えました。
当時は、自然が豊かで、ホタルもたくさん飛んでいました。しかし、私が社会人になった頃は、ホタルを見なくなりました。それだけ自然環境が悪くなっているせいだと思います。
しかし、近年は私の住む川西地区でも、ホタルをたくさん見ることができるようになったようです。以前に比べると、自然環境も改善してきたせいだと言われています。
塩川の水は、随分ときれいになりました。そのため、ホタルもまた昔のように見ることができます。
そうは言っても、私の子供のときのように、ホタルがあちこちで乱舞するようなことはありません。私の子供の頃は、夏と言えばホテルが本当にたくさん飛んでいました。ホタルの乱舞する光景は夏の風物詩でした。
残念ながら、昔は自宅の周辺でも見られたホタルの姿は、今はありません。ホタルを見ようと思うと、川西でも能勢の山奥の方まで行く必要があります。
川西の能勢の方に行けば、今も昔のようなホタルの姿を見ることができるようです。能勢に住んでいる私の友人からも、夏になると、ホタルを見に出かけているというメールが届くことがあります。
私が住む団地は、昔は山でした。その周りは田畑ばかりでした。そしてたくさんの小川が流れていました。田畑や小川の周りでは、ホタルが夏にはいっぱい飛んでいました。
残念ながら、今では自宅の周囲でホタルを見ることはできません。ホタルを見ようと思うと、猪名川や、その支流の塩川の近くまで行く必要があります。
私はここ数年はホタルを見たことがありません。また、子どもの頃に見たホタルが飛ぶ光景を見たいものですね。
今年もホタルが飛ぶ季節になりました。今年も、夏らしくなってきました。
「ホーホーホタルこい。
こっちの水は甘いぞ。
ホタルこっちへこいこい!!」
2020.6.13.(土曜日)午後12時10分
里山 歩樹 (藪野 正昭)