ひょうご☆ふるさと~風だより。

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【兵庫通信】ー「日本一の里山」

今日は、私が暮らしている兵庫県川西について書きます。

川西は山と田畑だけがある地方です。川西からさらに北側に行くと日本一の里山と言われる地域があります。

 

川西の奥に行くと能勢の妙見山があります。妙見山のまわりは日本一の里山と言われています。妙見山のまわりには、昔ながらの田畑が広がっています。

 

山のすそ野にある村では、昔からある茅葺きの民家が今も残っています。妙見山のふもとには里山が広がっており、その里山には炭をつくる原料となる、くぬぎ林が広がっています。

 

そこではくぬぎの木を使って、今でも、炭焼き窯で炭がつくられています。その炭は「菊炭」と言われて、茶席で使う高級炭として知られています。川西や能勢の里山では昔から炭焼き窯がたくさんあり、菊炭がつくられてきました。

 

我が家の山の中にも炭焼き窯があって、自分の山から切り取ったくぬ木を使って、炭をつくっていました。私も子供の頃はよく里山に行っては炭焼き窯を見に行ったことがあります。

 

私の子供の頃は家で使う炭はどの家でも山でとった原木を炭窯で焼いて、炭をつくっていました。寒い冬になると山のあちこちから、炭焼き窯から空の方に上っていく白い煙がよく見えたものです。

 

私は元気なときは妙見山の近くの日本一の里山を見るために出かけました。妙見山にはケーブルがありますが、寒い冬はケーブルは休止されています。

 

春になるとケーブルとリフトが再開されますので、私は春を待ってよく妙見山に出かけたものです。日本一の里山では今も「菊炭」をつくっている家が一軒だけあります。今も茶席で使う「菊炭」をつくって全国に販売されています。

 

菊炭の特長は火力が強いことで、菊炭を焼くと「キリキリキリ」といった金属音を出して、燃えます。私は子供の頃は菊炭の火鉢で、餅を焼いて食べたものです。

 

妙見山のことで思い出すのは、その地域の特産品である「丁稚羊羹」です。川西地域だけで寒い冬だけ販売される羊羹です。

 

あずき汁を寒天で固めただけの素朴な羊羹ですが、私は、冬になると丁稚羊羹を食べるのを楽しみにしていました。

今年もいとこに頂いた丁稚羊羹を食べました。

 

ふるさとのなつかしい味がしました。

 

 

2021.1.27.(水曜日)午後3時10分

里山 歩樹(藪野 正昭)