いよいよ秋らしくなってきました。
秋風が吹くと、寒く感じられるようになってきました。秋が深まってきて、秋らしくなってきました。
私は子供の頃に見たふるさとの秋の風景が、この頃よく思い出されます。ふるさとは、山と田んぼばかりの田舎でしたので、秋といえば、田んぼで稲刈りが済んだあとに、天日干しされている稲穂が思い出されます。
竹にかけられて稲穂の山が秋風に吹かれていました。その稲穂をねらって大勢のすずめが群がっていました。
そのすずめを追い払うために、いろいろな姿をしたカカシが田んぼの中には、いっぱい立ててありました。カカシはふるさとの秋の風物詩でした。
ふるさとの田んぼには、すずめやカラスを追い払うために、いろいろな形をしたカカシがたくさん立ててありました。しかし、すずめやカラスは、カカシをおそれないで、稲穂を食べにやってきました。
カカシの中には、いろいろなおもしろい姿をしたカカシが立っていました。先般、新聞を読んでいると、今でも地方で、カカシがアートとして注目されているとのことです。カカシもいよいよ芸術になったかと思うとうれしくなりますね。
ふるさとの秋の風景で思い出されるのは、田んぼの中のカカシと、田んぼの中にある柿の木に黄色い柿がたくさんなっている光景ですね。そして、田んぼのあぜを見ると、赤いヒガン花がいっぱい咲いていました。
そして、そのそばでは萩の花が秋風に吹かれて、揺れていました。ススキも秋風に吹かれて、揺れていました。誠にのどかな光景でした。
ふるさとの田畑に行くとのどかな時間がゆっくりと流れていました。田んぼのそばの溝では清らかな水が、キラキラと輝きながら流れていました。ふるさとの田んぼに行くと時間が止まったように感じられました。
誠にのどかな風景が、そこにはまだありました。ふるさとの野山に行くと、時間が止まったように感じて、心が癒されました。空を見ると赤とんぼが群れをなして飛んでいました。
赤とんぼが秋の空の中を悠然と群れをなして飛んでいる光景を見ると、心がいやされました。秋の空を見上げると、夕焼けの中にたくさんのカラスが遠い山の方へ、飛んで行く光景が見えました。
カラスは「カーカーカー」と鳴きながら山の方へ飛んでいきました。
秋の空を飛ぶカラスと赤とんぼは秋の楽しい思い出です。
今年もいよいよ秋が深まり、秋らしくなってきました。
2020.9.25.(金曜日)午後12時10分
里山 歩樹 (藪野 正昭)