アメリカの大統領がいまだ決まりません。
アメリカだけでなく世界のトップでもあり、その行方を世界が注目しています。
投票日からすでに3日も経っているのにいまだ決まらないとは、日本では考えられませんね。つくづくアメリカは広いと感じます。
アメリカはトランプ大統領になって社会の分断が進んできました。アメリカ国内での対立が深刻化していましたが、今回の大統領選挙でより分断が明らかになりました。
今日時点では民主党のバイデン氏が優勢と言われていますが、最後までわかりません。たとえ、決まってもトランプ氏は法廷闘争を考えているようで、アメリカの大統領が決まらない政治空白状態が長く続くことになります。
世界の安全保障にも深刻な影響を与えるのではないかと心配になります。今回の大統領選挙を見ていてつくづく思うのは、現在のアメリカ社会の深刻さと複雑さですね。
かつてアメリカは、民主主義と自由の国として世界から尊敬されていました。アメリカは世界から目標にすべき国として、注目を集めてきました。
アメリカには若くて元気、自由、民主主義の国との印象があり、世界の人々のあこがれの国でしたが、今回の大統領選挙を見ていて、そんなアメリカの姿は過去のことになったようにうつります。今回の大統領候補者も2人とも70才を超えています。
かつてのアメリカ大統領は、ケネディ氏をはじめ、強い元気な人が大統領になっている大国でした。アメリカは若くて活力のあふれる大国とのイメージがありましたが、今回の大統領選挙を見て、思うのは、アメリカも老いたということですね。
かつての活力に満ちた若い国とのイメージがなくなってしまいました。最終的にどうなるかわかりませんが、私はトランプ氏のアメリカファーストの自国さえよければよいという考え方には賛同できません。
アメリカはこれまで自由諸国のリーダーとして、温暖化はじめ世界的課題に対して、リーダーとして大きな役割を果たしてきました。
それがトランプ氏になって、世界的な協力体制に背を向けて、アメリカファーストの政策を進めてきました。そのため、いまや世界のリーダーがない状態が続いてきました。
やはり世界の安定と発展のためには優れたトップが必要です。新しい大統領にはかつてのように、世界の安定と発展のためにリーダーとしての役割を果たしてほしいと考えます。
そして、日本もこれまでのようにアメリカに頼りすぎることなく、自国で自立して世界に貢献していく国になるよう、日本政府もしっかりしてほしいですね。日本の役割はこれからますます大きくなります。
アメリカ自身が国内で深刻な問題を抱えて、分断が進んでいる状態では、もうかつてのような世界のリーダーとしての元気なアメリカの役割を期待することはできません。
これからはEUや日本の役割がますます重要になります。
日本はこれまで以上にアメリカと協調するとともに、EU諸国やインド、マレーシアなどの東南アジアの諸国と連携、協力関係を深めていくことが重要となります。
アメリカの大統領が一日も早く決まり、アメリカ社会が安定することが心から待たれます。
2020.11.6.(金曜日)午前11時30分
里山 歩樹(藪野 正昭)