日本では、東京一極集中が続き、地方では人口減少、地方経済の衰退が大きな課題になっています。
これまで東京一極集中の是正が言われていましたが、一向に改善されません。地方の衰退がますます進んでいます。このようなときに、コロナ感染が始まり、都市集中の脆弱性が明らかになりました。
そのためテレワークやワーケーションなどが進み、東京から地方へ移る動きが始まっています。その一つが、人材派遣会社大手パソナが本社機能を淡路島に移す計画を発表しました。
今年から3年間で東京の本社の人員のうち約1200人を淡路島に移す計画です。この計画は大きな反響を呼んでいます。大手企業が本社を地方に移すのは、はじめてのことで、驚きですね。
パソナの南部社長は関西出身で、25年前の阪神淡路大震災のときは、被災地の経済復興のためにいろいろなプロジェクトを発表して、被災地での雇用確保のプロジェクトを実施してくれていました。
その一つが神戸港でのクルージング事業でした。その南部氏は、これを機会に、淡路島でのテーマパークをつくるなど地方の神戸の活性化に努めてくれました。
そこで今回の本社機能の淡路島への移転です。兵庫県ではここ数年、人口減少が全国ワーストで人口減少対策が最大の課題になっていました。そこでの本社移転は、兵庫県にとっても願ってもないことです。
パソナからの社員の淡路島への移住はすでに始まっています。すでに120人ほどの若い社員の人が淡路島に移って、淡路島の自然ゆたかな環境の中で地方のよさを満喫されているとのことです。
今日の神戸新聞を読むと、30才前後の若い夫婦と子供さんの家族が淡路島に移ってきて、東京では考えられなかった素晴らしい環境の中で人間らしい生活を満喫して、喜んでおられるとの記事が出ていました。
東京では1LDKのせまいマンションで暮らしていましたが、淡路島に移ると3LDKの広いマンションで暮らしていますが家賃は、逆に10万円も安くなったとのことです。
東京ではマンションや事務所の周りにはコンクリートの建物ばかりで、殺風景な景色でしたが、淡路島に来ると周りには田園風景が広がり、海も見える自然ゆたかな景色で子供さんも大変喜んでおられるとのことです。
そして、何よりも驚いたのは、もっと不便かと思っていたら、淡路島に来ても周りには商業地やいろいろな施設があって何でもそろっていることで、東京と同じ生活をすることができるとのことです。
その上、大都市神戸へは30分で行くことができ、都市生活も楽しむことができるので、東京で生活していたことが、不思議な感覚で、なぜ苦労して東京で生活していたのかわからないと言っておられました。
コロナで明らかになったことは、コロナ後の時代は地方の時代です。これからは地方回帰の時代です。パソナのような例がこれからは増えてくるでしょう。都市に住んでいる人々にも、これからは、地方へ移住する人が増えてくるでしょう。
日本は自然ゆたかな地方が全国にあります。
地方では、都会では失われた日本人らしい生活や習慣がまだ残っています。
いまや時代は地方へ移住する時代です。
皆さんも地方をもう一度いきいきとしたふるさとに再生しましょう。
「地方へ移住しましょう。」
2020.11.22.(日曜日)午後12時30分
里山 歩樹 (藪野 正昭)