今年も寒い冬がやってきました。
私は冬が嫌いで冬についてはあまりいい思い出はありませんが、それでも子供の頃は冬になると野山を遊び場にして冬を楽しんものです。
冬で一番思い出すのは冬の野山に行ってくぬ木を切ってきて、家でまきをつくったことですね。我が家の近くには大きな持山が二つほどありました。冬になるとその山に行ってくぬ木を切ってきてまきを作っていました。
私は子供ながらもまきをつくるために色々手伝いをしていました。特に思い出すのはくぬ木を斧で割ったことですね。斧でうまくきれいに割れるとよいまきができました。
私が子供の頃はごはんを炊くのにまきを使い、風呂もまきで沸かしていました。そのため、冬の間には自宅でいつも2つある納戸の中にいっぱいになるほどまきをつくっていました。そのまきで火鉢をつけて暖をとっていました。
子供の頃は暖を取るというと火鉢で炭火をつけることだけしかありませんでした。冬になると我が家のなかではまきをつくるのが重要な時間で、私は子供ながらくぬ木を割って、まきをつくって、納屋いっぱいにまきを積み上げていました。
そのまきを作るために里山にくぬ木を切りだしに行ったことが今でも思い出されます。山の中に入るとつめたい風がふいてきました。木々の間からはヒューヒューという風の音が聞こえてきます。
その木々のあいだからは小鳥のさえずりも聞こえてきました。冬になると木々にはすっかり葉っぱが散っているので、小鳥の声がよく聞こえました。
つめたい風の中に聞こえる小鳥のさえずりは心地よく聞こえました。
冬のなつかしい思い出ですね。
2021.12.4.(土曜日)午前10時10分
里山 歩樹(藪野 正昭)